長い戦いの終わり [ 女子サッカー ]
女子ワールドカップ中国2007 予選大陸間プレーオフ第2戦 なでしこジャパン対メキシコは1-2で敗戦も
2戦トータル3-2でワールドカップ出場決定。
TV東京でTV観戦。
苦しい戦いは予想していたが、これほどとはという、解説の松田岳夫の言葉通りの試合だった。
日本は、地理的条件に加えてメキシコの圧倒的な前への圧力の前に押されまくり、
攻撃は寸断され、守っては後手後手にまわって次々とフリーで仕事をされる。
ハイプレッシャーの中だと判断力が低下してしまうのは以前からの課題だったが、
これ以外にも、酸素の希薄さと高い気温が予想以上にプレーに影響を及ぼし、
目を疑うようなプレーが続発した。
1失点目となったPKは、宇津木が意味不明の体当たりをくらわせたものだし、
2失点目はクロッサーに全くプレッシャーがかからなかった上、
CB2人のマークが重なってしまい、しかもボールに対してかぶり、
最注意人物であるドミンゲスにフリーでボールを受けさせてしまった。
ほかにも、フリーなのにどこに蹴ってるのかわからないボールを出したり、
簡単にタッチラインを割ったり。
まさに予想外だった。
それでも日本はワールドカップ出場を勝ち取った。
今はただ、様々な形でのプレッシャーをはね除けて戦ったなでしこジャパンに
ねぎらい賞賛の言葉を。
つらりつらり [ 年代別代表 ]
オリンピック北京2008 2次予選 日本代表対マレーシア代表は2-1で勝利。
フジTVでTV観戦。
相当ピッチ状態が悪いんだろうなと思いながら観ていた。
だからある程度ミスが起きるのは仕方ないと言えるが、相手を考えてみよう。
マレーシアである。
サンドニでのフランスと日本くらいの差を見せつけて欲しかったと思うのは酷だろうか
(もちろん、フランスと同レベルに達しろと言っているのではなく、あくまで相対的に、である)。
逆に向こうの方がハイレベルだった技術もある。
シュートの精度だ。
往々にしてマレーシアのシュートは遠目からで、しかも体勢の整っていないことが多かったが、
彼らはきちんと枠に飛ばしていた。
枠に飛ばない日本と対照的だった。
なんてこったい。
あと気になったのが、「いいや、パス出しちゃえ」みたいな
こらえ性のないプレーが多かったことだ。
言い換えるとボールを丁寧に扱っていない。
解説の風間はDFラインが上げられない理由として、相手FWが高い位置に残っているから、
と指摘していたが、それはない。
FWがいるからなんつってたら誰だろうとどんな試合だろうと上げられない。
DFラインが上げられないのは、
中盤で相手が良い形でボールを持っている時
相手FWが良いタイミングで裏へ走れる時
この2つの条件がそろった場合だ。
要は中盤でのプレッシャーをかけられていないからなのだが、これはニワトリと卵の関係で、
そもそもDFラインを上げて来ないと中盤をコンパクトに出来ないから
プレスをかけようとすると多大な運動量を必要とするという話もある。
この辺で中田と宮本はもめていたわけだ。
対処法としてはFWのプレス開始位置を低めにするという手がある。
中盤をコンパクトに保つだけだったら何も高いラインでなくてもいい訳で、
FWの位置からDFラインまでのゾーンを全体的に低めに保てば解決する。
その場合、攻撃の際には積極的に相手DFラインの裏へ飛び出すことが必要になる。
また風間は、スペースに走るんじゃなくゴールに向かって走れ、
なんてことも言っていたが、それもないだろう。
と言うか、風間とはサッカーに対する考え方が根本的に異なっているようだ。
サッカーとはスペースの奪い合いである、そう考える私とは相容れないサッカー観である。
きっと私と風間が一緒のチームになっても、互いにコンセンサスを得られず、
納得出来ないまま試合を重ねるに違いない。
次はシリアだが、シリアは2週間前にアウェイで3-1でマレーシアを下し、
日本と勝点、得失点差で並んでいる。
今の日本はホームでは勝ったとしても、アウェイではどうなるかわからない、そんな危うさがある。
今回のオリンピックは2次予選から楽しめそうだ。
船頭は誰だ [ 日本代表 ]
サポティスタでも紹介されていた、朝日新聞掲載の中澤インタビュー。
中澤はドイツW杯を振り返って次のように述懐している。
あのW杯から、今後の日本代表にフィードバックできることの一つは、その人の言うことはみんなが耳を貸せるような人望のある選手が、チームには必要だということ。私の推測だが、おそらく中澤は、意図的に焦点を微妙にずらして発言している。
「その人の言うことはみんなが耳を貸せるような人望のある選手」の部分である。
当ブログでジーコ監督時代の代表についての記事を読まれて来られた方ならもう察しがついたかも知れない。
この場合「その人の言うことはみんなが耳を貸せるような」人というのはすなわち監督のことである。
ベスト4だなんだというチームとしての目標はともかく、
「おれとしてはこうやりたい」「おれが出ればこうやる」という、少なくとも戦術レベルの話ならば、
方向性の決定付けを行えるのは監督しかいない。
それが監督の第一の責務であり、ある特定の選手にその責任を押し付けてはならないのだ。
プロのサッカー選手なら誰でも、個人事業主としての意見を持っている。
それは、選手がそれまで培ってきた戦術的バックボーンから表出してきたものだ。
代表に継続的に選出され、それなりの自負がある選手であるほど
中澤が言うように、おいそれと意見を曲げるものではない。
中田は常にDFラインを上げ、前からボールを奪いに行こうという意見だし、
宮本はDFラインを下げざるを得ない場合もあると言う。
このような根本的な部分で対立が生まれてしまったら、
選手同士で擦り合せるのは困難だ。
結局中田が憎まれ役を買って出て意見の統一を図ろうとしたが、結果は見ての通り。
本来なら、監督がその役を担って選手達に同じ方向を向かせる。
そのためにはまず選手からの信頼を勝ち取らなければならないし、
意に添わない選手を切るなど少々強権を発動したりすることもある。
そうした監督としてやるべきことを全て選手に丸投げし、
果たすべき責任を何一つ果たさなかったど素人監督、それがジーコという人である。
そんな監督の元でチームがまとまるわけはない。
これは自由なサッカーとか組織的なサッカーとか、そういう議論のはるか以前、前提段階での話である
(つまりジーコのやり方は日本にとって早過ぎた、などという言い訳は全くもって的外れである)。
チームには戦術の方向性を指し示す監督が必要である。
中澤が指摘しているのは実はその程度のことであり、
裏を返せば、あの4年間の日本代表がいかに異常な状態だったかがわかる。
船頭が多過ぎたら船は山に登ってしまうかもしれない。
だが、船頭がいなかったら、船は出港すらままならないのだ。
最大の賛辞 [ 女子サッカー ]
ドーハ・アジア大会の日本女子代表戦のテレビ中継で初めてサッカーというスポーツに触れた、という人がもしいたなら「サッカーというのは女子のために作られたスポーツに違いない」と思ったでしょうね上はアジア競技大会ドーハ2006での、なでしこジャパンの戦いぶりに感銘を受けたという
オシム監督が大橋監督に贈った言葉である。
記事中では”ねぎらいの声”と表現されているが、私が思うに、これは
オシムの最大級の賛辞である。
言い換えれば、なでしこジャパンのサッカーはオシムにとってのディスイズサッカーであったということだ。
予選で敗退すれば、再び女子サッカー冬の時代に逆戻り
そんなプレッシャーにさらされ続けるなでしこジャパン。
ある意味男子よりも勝負にこだわらなければならない状況にあると言える。
だが、そのなでしこジャパンが見せるサッカーは、世界でも有数のきれいなサッカーなのだ。
なでしこジャパンはきれいなサッカーその1
なでしこジャパンはきれいなサッカーその2
なでしこジャパンはきれいなサッカーその3
アウェイでクリアからワンタッチパス [ その他サッカー ]
ウイニングイレブンのCMがおもしろい。
人生はサッカーだ。日常生活サッカー化宣言
最高です。
登場人物相関図もあわせてみるとおもしろい。
好きなのは、
ワンタッチパス編
クリア編
アウェイ編
スカパーだかJ Sportsだかでやっている似たようなCMもいい。
トイレで「壁は4枚!」とかね。
ひょっとしたらウイニングイレブンのCMはこのCMからヒントを得て作られたのかも知れない。
やってくれた [ 女子サッカー ]
女子ワールドカップ北京2007予選大陸間プレーオフ第1戦 なでしこジャパン対メキシコ代表は2-0で勝利。
勝った。
2得点をあげ、そのうえ無失点に押さえたのは大きなアドバンテージになった。
アウェーで1点でもあげようものなら、ワールドカップ出場はほぼ確定である。
前半、日本が風上を取ってホーム側ゴールに攻めて来る形になったのだが、
中盤でのプレッシャーがきつく、なおかつ荒川が徹底的にマークされて
くさびのボールをキープ出来ない状況を踏まえ、
長いボールで裏のスペースを意識した攻撃をもっとしても良かった。
せっかく得た風の利を生かせなかった印象が残る。
一方、風に助けられたと思ったこともあった。
メキシコが風上に立って攻めて来るようになった後半、
DFラインを高い位置で突破されたのを見て福元が出ようとしていったん止まり、
中途半端なポジショニングになってしまった。
それを見て相手FWが長いループシュートを放ったのだが、クロスバーへ。
風がなかったらその分伸びずにあるいは入っていたかも知れない、ひやりとさせられたシーンだった。
今日の試合は緊張もあったのか、簡単にボールを失う場面が目についた。
得に荒川の調子はあまり良くなかったようだ。
それでもなでしこはサイドをえぐってのピンポイントクロスから2点。
先制点はまたしても澤である。
澤は2点目のアシストも決めており、本当に大一番に強い。
だが澤も今年で29才。
2004年のアテネ五輪最終予選当時の、ピッチ上で別格のオーラを放っていた澤ではさすがにない。
その後継を荒川に期待しているのだが、今日は程遠い出来だった。
がんばれ。
今日は1万人の観衆が集まったが、ゴール裏は寂しかった。
いわゆるコアなサポーターは100人もいないくらいである。
私の印象では、ほとんどが普段なでしこリーグのクラブを応援しているサポーターだ。
Jの日程とかち合わせたJFAとJリーグの罪は重いが、
首都圏のかけもち可能なJのサポーターも来てくれなくて残念だ。
メキシコ トルーカは高地らしい。
前回アステカで2-2の引き分けに持ち込まれたメキシコは、サポーターの大声援よりも地の利を選んだ。
その選択を後悔させてやる。
やってくれるさ、なでしこは。
あの暑かった夏の日のように [ 女子サッカー ]
いよいよやってきた女子W杯プレーオフ第1戦。
2002Worldで前回のプレーオフについての記事が掲載されている。
これまでなでしこジャパンに興味のなかった人はこれを足がかりに、
明日国立へ参戦予定の人は思いを新たにして欲しい。
プレイバック 2003女子ワールドカップ・アメリカ大会 大陸間プレーオフ
前編
中編
後編
記事中でも触れられているが、現在のなでしこジャパン人気のきっかけとなったプレーオフ。
今回も勝って更なるはずみをつけたい。
そう、ぼくらは勝つさ。
あの暑かった夏の日のように。
懐 [ その他サッカー ]
ここまで全面的に謝罪するのは珍しい。
欧州チャンピオンズリーグ バレンシア対インテル戦で起きた乱闘事件の渦中にいた
ダビド・ナバーロの謝罪である。
人は過ちを犯すものだ。
それをどうリカバーするかに人間が問われるが、リカバーを受け入れる側にも同じ問いが突きつけられる。
サッカーはミスのスポーツだ。
なんたって足でボールを扱うのだから。
最近スタジアムでサッカーを観戦していると、ちょっとしたミスに苛立ったりブーイングしたりするのを見る。
もちろんプロだからイージーなミス、そしてその連発はして欲しくはないが、
性急にミスをあげつらうのは、はっきり言って聞き苦しい。
少しのミスは軽く受け流し、リカバーを受け入れる懐の深さを持っていたいものだ。