矛先 [ Jリーグ ]
日本サッカー協会がデンマークから招聘した国際審判員が来日。
デンマークから呼ぶのならフリスク呼べよ、と思って確認してみたら彼はスウェーデンだった。
彼は今何をやってるんだろうか。
2年前に引退した当時42才だったから、今年44才。
国際審判員の定年45才まであと1年というところだ。
モットラムは国際審判員を退いた後に日本で活躍したので、年齢は問題ない。
まぁ安全ですよ、日本なら。
こんなこともなければ、こんなことも絶対にない。
せいぜいスタジアムで罵声を浴びるくらいだ。
日本語で何を言われてもわからないだろうし。
レフェリー後進国の日本に伝道に来て欲しいと本気で思う。
ただ、私は日本のレフェリングのレベルの低さを憂えてはいるが、
レフェリーへのブーイングは好きではないし、レフェリーを侮辱するようなコールもしない。
理由は二つある。
ひとつには、いたずらに選手のレフェリーへのいら立ちを煽ってもいいことはないということ、
もうひとつは、レフェリー本人を責めてもしょうがない、というある種の諦観である。
サッカーのレフェリングには、高度な能力が必要だ。
1試合分の体力は言うに及ばず、
目にした現象をルールに照らして素早く正確に判断する判断力、
エキサイトする選手や観客のただ中であっても冷静さを保つメンタル、
激しいプレーの中でファウルか否か、シミュレーションか否かを的確に見分ける動体視力。
これらの能力に欠けるレフェリーがプロのリーグで笛を吹いて批判を浴びるのは、
むしろ本人がかわいそうだとさえ思う。
そうした舞台に登用するのは100%Jリーグの責任だからである。
有り余るタレントを擁していながら結果も内容もダメダメな場合、
能力に欠ける監督を登用したフロントの責任なのと同じだ。
だから私は、眼前で示される不正確なジャッジに対して、
怒りに任せて単純に声を上げることをよしとしない。
本当にひどかったらJリーグに抗議すべし。
ミスジャッジにいちいち激昂するのは大人気ない。