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スタイルの変貌とくさび [ FC東京 ]

J2第33節 東京対ヴェルディは1-1の引き分け。
シュート数では大きく上回ったが、試合の主導権を握られる時間も多く、悔しい引き分けとなった。

久々の更新である。
内容に文句はあれど、結果が出続けていたのでまあいいか、という気分だったが、
(と言うよりも書くネタがワンパターン過ぎる)
この3年ぶりの東京ダービーの観戦後には、思うところがあった。

何がって、チームスタイルの変わりぶりである。
これまでの対戦では、大きく分けると
小手先のテクニックを駆使して”良く言えば”テクニカルなボール回しをするヴェルディに対し、
泥臭くボールを奪って攻撃につなげる東京という図式が多かった。

それが今では逆である。
パスやドリブルといったワンプレー、ワンプレーの気迫、ダッシュするスピード、
そしてボールへの、勝利への執着心は、明らかにヴェルディの方が上だった。
しかも肝心のボール回しの実効性もヴェルディの方が格段に上であると認めざるを得ない。

ヴェルディはDFラインを上げてコンパクトにした中でプレッシャーをかけてきてたが、
こういう試合を観ると、つくづくくさびのボールって大事だよなと思う。
くさびを有効に使えないと、延々と相手DFブロックの周りを回すことになる。

ここで言うくさびとは、狭義のくさびのことだ。
DFラインやボランチからビシっとグラウンダーで入れるボールのことである。
ヘディングで競らせるような、どっちに転ぶかわからないフィフティフィフティのボールは除外する。
それにたとえグラウンダーでも、受け手がワンタッチで出し手に返すような、
実効性のあまりないものも除外する。

大熊監督が言っているくさびって、後者2つのボールのことを言っているふしがあるんだが、
そんな確率の低い、あるいは実効性の低いボールを指してあえてくさびって言うか?って話だ。

前者のようなくさびを入れるには、それなりの技術と、出し手と受け手のタイミングを合わせる練習が必要だ。
技術面で言うと、グラウンダーで通すボールはパスカットをされやすい。
それを回避するには速いボールを、受け手の足元に正確に出さなくてはならないし、
受け手は速いボールをきっちり収めなければならない。

タイミング面では、受け手に相手DFが張り付いた状態ではよほどの技量差、体格差がなければ
ボールキープし、次の展開につなげるのは難しいので、
相手DFラインとボランチとの間にうまく入って受ける必要がある。
ぼやぼやしてると相手DFに寄せられてしまうので、出し手と受け手の呼吸を合わせなくてはならなくなる。

東京の試合では、ここで言う狭義のくさびを見ることはほとんどない。
たまたまタイミングが合って1試合に1回か2回見るくらいだ。
たぶん練習してないんだろう。

ルーカスが頑張っていることに異論を挟むつもりは全くないが、
相手DFラインとボランチの間にうまく入ってボールを受けるようなポジショニングを
あまり意識しているようには見えないし、
出す方もそういうボールを出そうとしてはいない。

以前、相手をサイドに寄せてから逆サイドへ一人かわせばクロスもしくはシュートに行けるようなサイドチェンジ
という割と基本的なプレーができなくて何がポゼッションだよと書いたが、
今のサッカーで狭義のくさびを入れることができなくて、J1で通用すると思うなよと言いたい。

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誇りです [ FC東京 ]

J2第5節 東京対北九州は2-0の快勝。
勝って本当に良かった。そして久々のひどい主審だった。

当ブログで折に触れ書いている通り、私はプロだから勝利が第一とは思っていない。
むしろプロだからこそ、勝利よりも内容が大事だと常々思っている。

よく何かの大会の予選は、内容はともかく勝つことが最優先と言われる。
まあわかりますよ言っていることは。
とは言え一方で、まあそうでもなくない?と思ってもいる。
しかし、今日の試合こそは内容はどうあれ、勝たなければならない試合だった。

元来私は自分で言うのも何だが、あまり怒るということがない。
自分で野球やサッカーをしていた時期もあったが、試合に臨んでも
勝ちたいと思いこそすれ、目の前の敵を倒すことに対しては闘志があまり沸いて来ない。
よく言えば温厚、悪く言えばヘタレなのである。

普段であれば、多少の不可解なレフェリングくらいなら
たとえ周りが大ブーイングでも、まあそういうこともあるよね、
とやや達観して捉えるのが常だ。

だが、相手のラフプレーは再三再四どころか、再五再六再七にわたって流し続け、
こちらは単に体のぶつかり合いがファウルを取られるとあっては、
さすがの私も激昂するに充分な理由だと言えるのではないだろうか。
ここまで激昂するなんて何年ぶりかというくらいのもんである。

相手のラフプレーを流し続け、こちらのファウルですらないプレーを執拗に取る主審。
調子に乗ってラフプレーを仕掛けてくる北九州。
そんな私でさえ激昂するほどのひどいレフェリングの中、
東京の選手達は冷静に、フェアに戦い、そして勝った。

最近の東京に対しては文句を言うことの方が多い私であるが、今日は手放しで褒めたい。
荒れ放題になってもおかしくないこんな試合で、彼らの戦いぶりは本当に賞賛に値する。
ここ数年来で今日ほど東京の選手達を誇りに思ったことはない。

突き進め [ FC東京 ]

J2第27節 東京対京都は6-1の大勝。
大勝はしたが、この先はやっぱり不安だ。

京都はそんなに前からプレッシャーをかけて来なかったので
いつも通りの、ポゼッションはするが前への推進力のないサッカーに戻したようだ。
とは言え失点の場面はボランチからのボールを奪われた形だったので、何だかなあという感じだ。

マッチデイプログラムに載っていた谷澤のインタビューにもあったが、
基本的に今のポゼッションのやり方を変える気はないようだ。
前からプレッシャーをかけてくるチームに対しては、栃木戦でやったように早め早めのパス出しを心がけ、
そうでないチームにはゆっくり回す、ということなんだろう。

でも、結局のところポゼッションで押し通すなら、ボールや選手がもっと大きく速く動かなければダメだ。
東京の選手達は自分達のボールの時にダッシュをあまりしない。ちょっと速めのジョグくらいだ。
速く動かないと相手のDFを振り回すことなんて出来ない。
選手達だって今までの戦いからそんなことくらいわかっていると思うんだけど、どうしてなんだろうか。

このまま行くとするならば、前からプレッシャーをかけてくる相手には、
相手がどういう順位にいるチームだろうと苦戦し、
そうでないチームにはそこそこやれる(うまくハマれば今回の試合のようになる)
という風になると予想される。

心配は残るが、このまま突き進むしかない。

変えて来たが… [ FC東京 ]

J2第4節 東京対栃木は0-0の引き分け。TV観戦。
やり方を変えたが生かしきれず。

東京は2連敗という結果を受け、じっくりゆっくり回してボールを失わないことを最優先とする
ポゼッションサッカーから、少ないタッチ数でテンポ良くボールを動かすようにやり方を変えてきた。
前半はそれが奏功してチャンスも結構作れていたが、後半から失速。
チャンスもあまり作れないままスコアレスドローに終わった。

やり方を変えてある程度通用したことは明るい材料だ。
それが首位決戦で勝利につながれば言うことなかったが、そううまくは行かなかった。

そして、TV中継で実況が言っていたある一言を聞いて、私は暗澹たる気持ちになってしまった。
いわく、今まで東京の選手達は、自分達のやり方を貫けば、相手の出方がどうであろうと関係ない、
というようなことをインタビューで語っていたが、2連敗して切り替えたようだ。
と、そんなような意味のことを言っていた。

まあ前後の文脈もあるだろうし、又聞きの内容に突っ込むのもどうかなと思わないでもない。
が、明らかに狙われているのに試合中に対応する様子が見られなかったり、
逆に言えばJ2で2連敗するまで何の策も講じなかったりというのを見るにつけ、
やや悲観的にならざるを得ない。

その”自分達のやり方”を過信してJ2降格の憂き目に遭ったんじゃないのかと。
まだ、あるいは、また、そんなことを言っているのかと。
本当にわかっているのか、彼らは。

はっきり言おう。
東京のポゼッションのレベルなんて、J2の中~下位のチームでもそれなりの対策をしてくれば
あっさりズタズタにされるくらいのレベルでしかない。

前々から言っている通り、東京対策なんて簡単だし、このタイミングで遅かったくらいだ。
根本的に考え方を変えない限り、東京に未来はない。

正念場 [ FC東京 ]

J2第26節 東京対富山は0-1の敗北。TV観戦。
負けパターンで連敗。

リーグ戦も2巡目に入って、DFラインとボランチにプレッシャーをかける
東京対策が浸透してきたようだ。
つーかきちんとスカウティングしてれば1巡目から出来るような対策だけど。

東京はそれを乗り越えられるかどうかで、J1昇格か否かに直結する。
正念場だ。
大熊監督の手腕に期待したい。

負けパターン [ FC東京 ]

J2第25節 東京対栃木は1-2の敗北。TV観戦。
これをやられたら負けパターン。

栃木は先日この記事で書いた東京攻略法をやってきた。

DFラインとボランチのパス交換を寸断してカウンターを撃つ。
1失点目がまさにそうだ。
しかも、失点のすぐ前のプレーでもボランチがボールを奪われてあわやのシーンを作られている。

つまり、明らかに高い位置でボールを奪ってのカウンターを目的とした
DFラインやボランチへのハイプレッシャーがかけられているにも関わらず、
それを回避するために序盤はロングボールを多用するなどの対応を全く取らずに
いつもと同じように漫然とボールを回していたあげくのことなのだ。

この対応のまずさには、厳しい見方をすれば、選手に慢心があったのではないだろうか。
いつも通りにボール回していればいずれは点を取れる的な。
栃木クラスの相手がしっかり意思統一してプレッシングをかけてくれば、
東京みたいに個々のボールテクニックに頼ってランの少ないボール回しなど寸断出来る。
それは今までのJ1での戦いの中でも証明されていることなのに。

前掲の記事でも書いたように、逆に自陣深くに引いて、しっかりブロックを作って守れば
スペシャルなストライカーのいない、パスでブロックを崩すことの出来ない
東京の反撃は押さえられる。

ただ、今までを観ているとJ2にはそれを全体として遂行できるチームも
あまりないみたいなので、どうするかだね。

ボロ出ないですね [ FC東京 ]

J2第22節 東京対熊本は5-0の大勝。
すげーな。

私の予想を超えて勝ちまくっている。
早晩ボロが出るんじゃないかと思っていたけど、全然出ないで
むしろ引き分けを挟んで6連勝とは恐れ入る。
点が取れない病だった頃と、本質的には変わっていないのに。

今節のマッチデープログラムで大熊監督が
「最終ラインの背後や、クサビのパスも、スムーズに出せていた」
と前節を振り返っていたけど、今節も含めてそんなに効果的な縦パスが入っていたかな?
どうも私の目にはそうは見えない。

大体、羽生はスペースで受けるのが得意な選手で、セザーもサイドに流れることが多い。
元より単純な裏へのボールはチャンスに結び付かないし、
クサビは受け手の選手がそもそもいない。

その意味で、ルーカスの獲得は良い選択だったと言える。
攻撃の幅が広がるし、相手DFからすればタイプの違うFWが出てくると対応に苦慮するだろう。

今のFC東京のサッカーなんて、押さえ込もうと思ったら割と簡単だと思うんだけどね。
今まで押さえ込まれてきた実績があるんだし。
DFラインとボランチのパス交換を寸断してカウンターを撃つ。
サイドで数的優位を保ってクロスを入れさせない、
あるいは中を固めて単純なクロスを入れさせる。

それらが出来ないチームのレベルがやっぱりJ2なんだろう。

現状維持 [ FC東京 ]

J2第20節 東京対大分は0-0の引き分け。
TV観戦。

平日開催だった第2節対岡山於kankoスタジアム、
諸事情により行けなかった第19節対鳥取於味の素スタジアムと、TV観戦続き。

どうやら選手も自信持ってやっているようだけど、
私はどうしても、本当にこのままでいいのかなあと思ってしまう。

今のサッカーは東京のストロングポイントを生かしたサッカーにはなっているのだろうけど、
それが実効的かと言うと、そうでもない。
パスで崩して決定機を作ったシーンなんて、1試合に何回ある?
今やってるパス、つなぎの効果は相手の守備ブロックを押し下げているだけだ。

最近はセットプレイからの得点が多くて、それはそれで非常に結構なことだけど、
目指している方向とは違う方から良い結果が出てきちゃったみたいなことでしょ。

サッカーは精度の悪いスポーツなので、多かれ少なかれそういう面はあるにせよ、
得点の確率を上げるために、みんな色々と頭を悩ませるわけであって。
差し当たり結果が出ているからと、とりあえず現状維持で突き進むってのは
私からすると思考停止にしか見えない。
少なくともプロがそんなんじゃダメでしょ。


ところでノースさんが緊急帰国してしまった。

FW PJ:OUT、セザー:OK、ルーカス:OK
MF ホベルト:OUT
DF ノース:OUT

昔は外国人選手が結構長く在籍することが多かったんだけどなあ。



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