苦言ばかりになってしまった [ FC東京 ]
J1リーグ第28節ガンバ戦は32で勝利。
試合終了のホイッスルが鳴った瞬間によぎったのは、こんな試合もあるんだな、
という少し不思議な、軽い驚きの混じった感慨だった。
具体的に言うと、
あんだけ攻撃に手詰まり感があったのによく3点も取って逆転出来たな、ということ。
東京の攻撃は、ほとんどがガンバ守備陣の目前で行われていた。
向こうのDFラインは高いんだから、裏を突けと。
東京のDFが自ゴールに向かって走らされていたのとは対照的だった。
裏を突く走りに対して、別に一発でそこにパスを出さなくてもいい。
走り込むFWをDFはある程度ケアしなければいけないわけだから、
そうすることでDFラインを下げさせることが出来る。
それから湯浅健二風に言うと、フリーランニングの確信レベルが違う。
ガンバと東京では、攻撃に切り替わった時の動き出し、及びダッシュのスピードが雲泥の差だ。
ガンバの攻撃陣には、いい動きをすれば必ずボールが出てくる、
あるいはボールが来なくても、自分の空けたスペースを誰かが使ってくれるという
強い、とても強い確信があって、
だからこそ相手の守備陣を振り回すことが出来る。
残念ながら今の、と言うか今シーズンの東京にはないものだ。
規郎と宮沢を入れて1点を返し、イケイケドンドン状態になっても、
好調時の東京ほどには勢いが出なかったのはこの辺に原因があると思う。
まぁそれでも3点取れたわけだが。
ガンバは西野が言う通り、守りに入ってしまったかも知れない。
でもだからこそ、東京の攻撃はガンバ守備陣の想定の範囲内、掌の中だった。
3点のうち2点が、今野が一瞬の隙を突いた得点と
”規格外”規郎のミドルシュートだったことがその証左だと思う。
ついでに言うなら、東京の選手のフリーランニングが直線的なのに対して、
ガンバのそれはウエーブであり、またダイアゴナルだった。
しかしこの辺の話を始めたらきりがないし、もはや来季の課題だ。
なんだか勝った後の内容じゃないのでこの辺で。