判断力批判 [ 日本代表 ]
アジア杯予選イエメン対日本は10で勝利。
11時頃帰って来て追っかけ再生で観た。
相変わらず決定力がないとか、仕掛けが少なく不要なパスが多いとかいうことよりも気になったのは、
選手交代によるベンチからのメッセージを選手達が全く理解していなかったことだ。
”なんとか力”という表現をすると、状況判断力ということになる。
気候、日程、そしてピッチの問題によって体力と技術面で制約を受けるのは仕方がない。
しかし、頭を使うことはそれらの悪条件に左右されない。
むしろ、そういう時こそ頭を働かせてマイナス面をカバーすべきだろう。
例えば、ピッチ状態が悪くグラウンダーのパスが通りにくいなら、
いつもよりミドル/ロングレンジのパスを増やすとか、浮き球を意識するとか。
相手守備陣をなかなか崩せない状況に対して攻撃のアイディアがない、あるいは
試合の流れを読む目がないとか、ワンランク上の判断力、戦術眼を指摘しているのではない。
今目の前で起こっていることを判断材料として、自分の取るべき選択肢を決める、それだけのことだ。
最たる例が、佐藤寿人に続いて我那覇を投入して3トップにした場面。
中盤と前線のリンクマン的役割だった羽生と交代して我那覇を入れた意味は。
高さのある巻と我那覇、そしてスルーパスやクロスに合わせて一瞬でDFを振り切るスピードを持ち、
こぼれ球にいち早く反応するなどゴールへの嗅覚を持った佐藤寿人の3トップになったわけだ。
狙いはクロス後の2次攻撃。
中盤でちまちまショートパスつないだりしてる場合じゃない。
即シュートにつながるクロスを供給しなくていいから、ゴールライン際まで突破をかける必要もない。
だが選手たちはすぐに切り替えられない。
結局、シンプルにクロスを上げるようになったのは大熊コーチの指示が出てからだった。
これってそんなに難しい判断だろうか。
サウジアラビア戦では試合終了間際なのにクロス上げずにバックパスした選手もいたっけ。
思わず「バカかお前は!」と叫んでしまったよ。
ユース代表では結構あるんだよね、その場その場の判断力が未熟なことは。
でもA代表ではこの2連戦ほどひどかったことはあまり記憶にない。
頭の働きをにぶらせるほど過酷な条件だったのかも知れないし、
選手はこれから淘汰されて行くんだろうから悲観はしてない。
けど、うーん。