キーワード分析 [ 日本代表 ]
ザッケローニ就任会見ほか、彼自身の口から出た(と報道されている)キーワード。
・攻守バランスの取れたチーム
・コンパクト
・ウイングを置いた3トップを採用
・相手によって、試合の流れによっても、(システムを)上手に変えないといけない
それから、(サッカー業界の)知人のザッケローニを評した言葉から引用。
・窮地に立たされたチームの火消し役として呼ばれることが多い
・悪いチーム状況の中、格上の相手に泥試合を演じて勝ち点をもぎ取る
・最前線と最終ラインは、個の強さを前面に出すスタイル
・中盤にはガットゥーゾのような汗かき役4枚が並んだりする
チームの建て直しがうまいという意味では、前任者である岡田監督と似ている。
上記には出てきていないが、おそらくモチベーターとしての能力が高いのだろう。
スタイル的にはザッケローニの方が攻撃的。
本人は”バランス”の取れたチームを標榜しているが、
もし3-4-3を採用するのなら、このシステムそのものが既に攻撃的だ。
”コンパクト”については、現代サッカーならコンパクトにしないサッカーなんてないので当たり前だが、
どのようにコンパクトにするかは見所だ。
DFラインを上げるのか、それともFWのDF開始位置を下げるのか。
南アフリカW杯では、日本もそうだったが全体的に守備ブロックを下げるやり方が多かった。
ほとんどの国がそうだったと言って過言ではない。
ザッケローニも、おそらくやや下げ気味にするのではないかと予想するが、どうだろうか。
そして”ウイングを置いた3トップ”という言葉からは、攻撃面では個の力を重視しているのが窺える。
サイドの突破力、クロスの精度、そしてセンターFWの強さ。
この辺りはあまり人材が豊富でないので、どういう選考をするのか。
東京サポとしてはセンターFW候補の選択肢としては平山もありだと思うが、彼はヘディングが下手だ。
これは致命的である。
知人による、”中盤にはガットゥーゾのような汗かき役4枚が並んだりする”という紹介からは
日本のストロングポイントであるテクニカルな中盤とはギャップがある。
とは言え、日本の充実したMF陣を見れば、使いたくなると思うのだが。
1つのシステムにこだわらず、相手や試合の流れによって柔軟な対応をするというのは
ファルカン以降(ジーコを除く)、歴代の日本代表監督が(意識的、無意識的に)
目指してきた日本的スタイルの構築という意味では、やや外れる印象だ。
ある特定のスタイル(これも広義のものと、狭義のもの両方含む)を定着させるのではなく、
目の前の一戦一戦に最適な戦い方を選び、最良の結果を追求する。
こういった意図が”バランス”という言葉にも現れている気がする。
私個人の考えでは、そういうやり方の監督は、代表監督としてはあまり望ましくないと思う。
以上は前掲のコメント、紹介から私が勝手に推測した内容である。
実際には観てみないとわからないが、果たしてどうだろうか。