違いは生まれるのか [ FC東京 ]
2007シーズンの開幕。
J1第1節東京対広島は2-4で敗戦。
相手の低い位置から長いボールをラインの裏へ出されて、
CBが相手FWとの一騎打ちせざるを得ない形になり、それに負けたと。
1失点目は佐藤と競ってたのがCBじゃなく伊野波だったわけだが。
高いラインと相手があの佐藤寿人、そしてCBの経験不足と切り替えの遅さが拍車をかけた。
広島の逆サイドを意識した攻撃も良かった。
金沢のサイドがやられていたが、東京の右サイドで相手がボールを保持している時、
守備ブロックは当然右寄りになるわけで、その時相手の右ウイングバックをケアするのは
これまでのやり方なら左サイドハーフ、戸田や川口だった。
試合開始当初左に入っていたルーカスは途中からほとんどトップの位置にいたせいもあって
サイドチェンジされたら即ピンチ状態に陥った。
元々前線でのチェイシングに対する意識は高い選手なんだから、
サイドハーフに入った時にどういう守備をするのかの意識付けまで手が回らなかったんだろう。
広島は東京を破るために研究をしてきた感じだ。
裏を狙ったロングボールは中盤でのプレスをかわすためのものだろうし、
サイドチェンジはプレッシングによって生じる弱点を突く方法だ。
まぁ定石っちゃ定石だ。
それに加えて上述したような拍車要因があればそりゃはまる。
一方、東京はスタイル的には相手の攻撃に対して
高い位置からの守備をすることが攻撃の第一歩になる”リアクション”でも、
相手を研究してそのための作戦を実行したりせず、常に自分達のサッカーを貫こうとする。
この、悪い意味での不器用さが原第2次政権で改善されるか。
遅攻の時のボールの動かし方(選手の動き方)とともに、原監督の引き出しが問われる部分だ。
蛇足だが、個人的に今日一番の収穫は岡林信康である。
その評判を耳にすることはあったが、実際にフォークの神様の歌を聴いたことはなかった。
ゲスト出演が決まったというニュースを目にしたときも、
(ジャパニーズ)フォークはスタジアムの雰囲気にそぐわないんじゃないかと危惧していた
(なにせジャパニーズフォークの先駆けは「バラが咲いた」である。
その後も日本におけるフォークと言えば、いわゆる四畳半フォークがその代表格だろう)。
ところが、始まって驚いた。
すごい。歌声に漲る圧倒的な力。
トーチュウに掲載されていたショボくれたおっさんとは全くの別人である。
CD買おうと思ったくらいやられてしまった。
しかし帰って来てから調べたところによると、
今日歌われた「虹の舟唄」の収録されている2枚(1枚はライブ盤)のCDは既に廃盤。
中古市場でも貴重らしく、高額で取引されている。
まぁ今ならダウンロード販売という入手ルートがあるが。
いやぁホント良かったなぁ。
久々に感銘を受けた。
今日の東京は広島だけじゃなく、岡林にも負けてた。