彼はロングスローを投げるか [ その他サッカー ]
昨日のU23日本代表対U23チュニジア代表戦、質的にはあまり高くなかったかも知れない。
だが、気合は空回りするほど入っていた。
日本が試合終了間際にチュニジアゴール前で得たFKのチャンス。
ボールの位置がおかしいと執拗に抗議するチュニジア選手にイエローカード。
ただの親善試合にはそこまで漲らないであろう気迫。
フィフティーボールへの踏み込みも深い。
そんななか日本はビハインドを跳ね返すべく、なりふり構わぬパワープレイへ。
右サイドのタッチラインを割ったボールで石川が気合のロングスローを見せる。
石川のロングスローなど、私は初めてお目にかかった。
これがまたよく飛ぶ。ビックリである。
そんな隠し技を持っていたとは。
すぐに私は、去年読んだこの記事を思い出した。
「【J2第42節 山形vs広島レポート】ロスタイムのドラマ」
ここに記されているのは、直接昇格とは無関係なJ2全264試合のうちの、
ただの1試合である。
だがそこには、どんな大きな大会の決勝にも負けないドラマがあった。
この記事を書くには、広島の八田という選手が
練習でもロングスローをやったことがない、ということを知っていなくてはならない。
広島の松浦の利き足は右足である、ということを知っていなくてはならない。
普段の地道な取材が、このドラマを心を揺さぶる記事へと昇華させることが出来る。
普段の地道な取材を礎として、サッカーの素晴らしさを感じることの出来る記事が生まれるのである。
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