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フェリペの作った2002年の”自由”なブラジル代表 [ その他サッカー ]

6/30付ブログ欧州選手権の監督たちで取り上げたasahi.comの記事中の

02年に母国ブラジルを5度目のW杯王者に導いた時でさえ、フェリペ監督は同様の低い評価にさらされた。
ロナウド、ロナウジーニョ、リバウドの個人技任せで、戦術的にチームをまとめていないというもの。

フェリペ監督に関するこの評価から、ブラジルでも”自由な3R”と組織で支えるその他大勢というのが、
2002年のブラジル代表を言い表していると推測される。

だが、ブラジルの自由を体現していたこの3Rは、フェリペ監督から
試合毎に細かく指示を与えられ、ポジショニングや攻撃パターンを
対戦相手毎に微妙にアレンジして試合に臨んでいたことが明らかにされている。
(これはフェリペ監督が自ら講演会で語っていたことだ、という記事があったのだが
今回のブログのためにサッカー批評をくまなく探したが見つからなかった。
Numberだったかも知れない。出典を示したかったのに残念である)

すなわち、2002年のブラジル代表は、ロナウド、ロナウジーニョ、リバウドの個人技任せではなかった。
フェリペ監督の緻密な対戦相手の分析から練り出された、
ゲームプランの上に成り立っている攻撃だったのである。
ブラジルでのフェリペ監督に対する低い評価は不当であろう。

そして、この事実は別の論点にも光を当てる。
すなわち3Rは、巷間で言われているような
組織にとらわれない強烈な個による自由なサッカーを体現してはいなかったということである。
3Rの自由とは、繰り返しになるが
フェリペ監督の緻密な対戦相手の分析から練り出された、
ゲームプランの上に成り立っている自由だったのである。

現代サッカーにおいて、組織と個(自由)とは不可分なのである。
選手たちに”自由”を謳歌させるには、チームにそれなりの下地、土台、組織が必要だ。
それを作ることの出来るものだけが、自由なサッカーを表現できるのである。
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