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観客の視点 [ その他サッカー ]

昨日プロ野球中日の落合監督の退任会見を見た。
私はほとんどの少年が野球の洗礼を受けた世代なので、その昔は野球少年だった。
今となっては野球を全く見ないのだが、たまたまニュースを見かけて思うところあったので書きたい。

あらかじめお断りしておくと、私は選手落合については知っているが、監督落合については全くと言っていいほど知らない。
だからこれから書くことは、彼個人の監督手法と、その結果現れる内容について議論するものではない。

彼は退任会見で以下のように述べている。
NHK NEWS WEBから

変わったことをやろうと思うと長くは続かない。継続してやろうと思ったら、基本に忠実にやるのがいちばん。周りから見たら、おもしろくないかもしれないが、勝つことを考えるとコツコツやるのが近道
あえてこういうことを述べるということは、彼の手法に対して何らかの批判があったということだろう。
落合監督の会見から私が思うのは、一般論としてのプロスポーツが意識すべき観客の視点である。

大前提として、プロスポーツは現地に足を運ぶ運ばないに関わらずそれを観る観客がいないと成立しない。
だから観客の視点を度外視したプレーなり采配なりは、短期的ならともかく、長期的にはやってはいけないということは
暗黙の了解事項であると言える。

例えばプロボクシングなどでは、徹底してルールが整備され、そういった行為が入る余地のないよう構成されているが
サッカーの場合は、ルールで縛るようなことがされてはいない。
反則に対するペナルティは用意されているが、広いフィールドで全力疾走する中で行われるプレーに対して
正確な判定を下すことはそれ自体が困難なことであり、
選手や監督にプレーの幅に対する裁量が多く残されていると言える。

やろうと思えば相手のキープレーヤーを怪我で退場に追い込み、
ユニフォームをつかんで得点機会を阻止し、逆にシミュレーションで得点機会を”創出”することも可能である。
だが、そうしたサッカーの醍醐味を味わえるシーンを阻止するようなプレーは
ある一勝には貢献するかもしれないが、継続的な人気の獲得を確実に阻害しているのだ。
”ある1試合における勝利を手繰り寄せるのに必要なファウル”は、
長期的な視点に立てば、そのスポーツの発展への機会損失ということになる。

落合監督がそうした視点を持っていなかったわけではないだろう。
持っていなければ、そもそも退任会見でそんなことを発言したりはしない。

サッカーに話を戻せば、ある意味では上記の選手や監督に残されたプレーの幅が
サッカーの魅力のひとつともいえるかもしれないが、
個人的には、やはり素晴らしいプレーを阻止するようなファウルはあまり見たくない。

想像してみて欲しい。
バルセロナのサッカーを手段を選ばずあらゆる方法で止めまくるような試合が観たいだろうか。
そしてそうした試合を恒常的にやっているチームを応援したいだろうか。
そんなチームばかりで構成された国内リーグを持つ代表が
ワールドカップで勝ち抜けるようになるまでに強化されることは現実的だろうか。
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