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マルセイユのトルシエ [ その他サッカー ]

ワールドサッカーダイジェスト2005年1月6日号に、フランス人記者による
現在のマルセイユとトルシエの状況に関する記事が掲載されている。

記事の筆者シモンはフランスフットボール誌の記者だそうで、初陣となったカーン戦で
リザラズ、ペドレッティ、リュインドゥラの3人をベンチ外に追いやったことに触れ、
「とりわけ人気の高い選手に冷たい仕打ちをする傾向があったようで、
日本でもヒデトシ・ナカタと確執があったと聞いている」と続けている。
しかしそれを言うならシュンスケ・ナカムラだろう。
つまり、日本におけるトルシエについて詳しいことは知らない、そういう先入観は持っていない。

なぜこのようなことを殊更書くかというと、日本におけるマスコミの間での評判と似ているのだ。
シモンのトルシエ評は大体以下のようなものである。

 ・フランス国内で実績のないアウトサイダー
 ・頑固で傲慢な男
 ・エゴイスト

マルセイユを含めてフランス国内の一般的なサッカーファンには、
その名前を知られてはいるものの、人となりまでは一部の関係者が知るに止まり、
知っている人にとって彼に対するイメージは”かなりダーク”であると述べている。
文面から窺う限り、シモンもそんなイメージを持つ一人のようだ。

日本でもそうだった。
協会やマスコミなど、直に接する人間からは”鼻持ちならない”とすこぶる評判が悪かった。
しかしこれが選手になると、
「ちょっとエキセントリックなところはあるけど、付き合い方がわかればたいした事はない」
というように、やや好意的になる。
カズのように30を過ぎてから出会って大きく影響を受けた一人、とまで評価する選手もいる。

この温度差は何故生まれるのか。
おそらくトルシエは、個人的には付き合いづらい部類の人間なのだろう。
だが選手と監督といったような、プロフェッショナルな関係になると、
サッカーに対する熱意、理想を追求する姿勢、理論と経験に裏打ちされた仕事振りなどが
監督として認めるに足る存在へと押し上げるのだと思う。

そしてサポーターはアウトプットとして現れるサッカーの内容および結果によって評価するから
ワールドユース、オリンピック、アジアカップで内容、結果ともに高いレベルを出し続けたトルシエは
好意的に受け止められている。

記事には、マルセイユ人はよそ者(トルシエはパリ出身)に手厳しいとある。
フランス国内で実績がなく、得体の知れないトルシエには尚更なのだろう。
しかもマルセイユは八百長事件以降の不振から10年来立ち直っておらず、
サポーターが納得する結果とは、優勝以外にはあり得ないとのこと。
おそらく日本のサポーターよりも、マルセイユサポーターがトルシエを見る目は冷ややかだ。

マスコミとサポーターからの厳しい目、トルシエはマルセイユに温かく迎えられたわけではないのだ。
逆境である。
だが逆境こそトルシエの本領。
何度も解任の危機から蘇り、地獄の淵を垣間見てきたトルシエなら、この逆境も乗り越えられる。
目にもの見せてやれ。

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