”カウンター” [ Jリーグ ]
4/1(土)に行われたJ1リーグ第6節清水対ガンバ戦のTV中継で、盛んに清水の伊東選手がほめられていた。
守備で多大な貢献をしているという賛辞だった。
だが、私の知っている(おそらく)最盛期の伊東はもっと凄かった。
あれは、98年と02年のW杯の間くらいのシーズンだったか。
中盤でインターセプトしたボールをダイレクトでスルーパスとしてDFラインの裏へ通す、
というプレーを何度も見せていた。
通常はインターセプト、ルックアップ、スルーパス。3つの動作を必要とする。
だが伊東は、ルックアップ(状況把握)はインターセプトの前に、
そしてインターセプト(守備)とスルーパス(攻撃)を同時に行う。
まさしく攻防一体。
サッカーではカウンターという言葉がよく使われるが、
本当の意味でのボクシングの”カウンター”に最も意味の近いプレーである。
相手ボールホルダーと幾人かのボールレシーバー、前方の味方攻撃陣の位置、相手守備陣の位置。
これらを的確に把握し、インターセプトを可能にする鋭い読み、
狙っているボールレシーバーとの距離を開ける賢さ、
相手のパスをダイレクトでスルーパスにする正確なキック。
全ての能力が高い次元でリンクして一瞬に炸裂するスーパープレー。
これはなかなか海外でも見られない。
Jリーグにも、凄い選手はいるものである。
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