首位撃破 [ FC東京 ]
J1第30節 東京対鹿島 3-2の勝利。
気迫漲らせてガツガツ行く東京と、落ち着いて受けて立つ王者鹿島といった感じか。
試合を通じてサイドからかなり良い形を作って、シュートも決定的チャンスも多かった。
帰って来てから録画で観たTBSの中継でも言ってたけど、
首位相手に一歩も引かず果敢に攻めの姿勢を、アグレッシブさを貫いた結果だろう。
それは3点のうち2点があのような泥臭いゴールだったことにも表れている。
それにしてもここぞという時の鹿島はすごい。
失点した後間をあけずにガッと行ってしっかり点を取って来る。
さすが数々のタイトルを獲得してきたチームだ。
でも勝った。
鹿島の冷静さ、老獪さに、東京の熱さ、アグレッシブさが。
これこそ、私の観たいものである。
岩渕、佐藤、鮫島 [ 女子サッカー ]
昨日、なでしこリーグ第15節ベレーザ対マリーゼ於ひたちなか市総合運動公園を観戦。
試合はベレーザがマリーゼを圧倒して4-0と快勝。
1年前のリーグカップ準決勝を観て以来マリーゼが好きになったので当然マリーゼを応援していたのだが、
個々の実力の差はいかんともし難く、いいところを出せずじまいだった。
まぁ今のベレーザはスタメンのほとんどが代表なので当たり前と言えば当たり前。
しかし先制点はちょっと不運だった。
クリアボールがこぼれたところがちょうどマリーゼのゴール前。
それをあの15才の岩渕が拾って粘った上に押し込む。
先制点をこういう形で決められてしまったのは痛い。
岩渕は後半にダメ押しの4点目を決めて2ゴールの活躍。
代表選手ひしめくベレーザの中でも遜色のない落ち着き払ったプレーぶり。
全く末恐ろしい選手だ。
マリーゼは以前見た時より動きが足りない。
スキルでは負けるのだから、ひとりひとりが動く量、スピード、切り替えの速さを上げて行かないと
太刀打ち出来ないだろう。
中盤でボールをカットして相手DFが薄い状態でカウンターをかけた場面でも
FW2人くらいしか動いていない。
ベレーザ相手だけに守備的になるのは致し方ないが、そういう場面ではガッと行って欲しい。
後半立ち上がりから2人を代えて来たマリーゼ。
FW本間に代わって左サイドハーフに入った佐藤ががむしゃらに動いて原動力となった。
佐藤は決してうまくはないが、本当によく動いてまさに攻守のダイナモと言える働き。
それに引きずられるように周りの選手もペースを上げる。
(ちなみにこの佐藤選手、オフィシャルに掲載されている「憧れの選手は?」という質問に対し、
”エメルソンさん(元レッズ)と中田ヒデさんと駒野さんをかけ合わせた様な選手”
と回答しているちょっと変わった選手である)
とは言えやはりベレーザのゴールは遠い。
もうちょっと選手が同士が協力してDFを崩したいところだが、
どうしても丸山か鮫島の単独になりやすい。
ダイレクトで返すワンツーや逆サイドを駆け上がる選手へのタイミングの良いサイドチェンジが
有効だったのでもう少しそういったプレーを仕掛けたかった。
しかし当然ながらベレーザはDFのスキルも高く、
あと一人抜けばクロス、あと一人抜けばシュートという場面も高確率で抑え込む。
そのためもう一歩で決定的チャンスになりきらない。
結局実力差を表す得点差になったわけだが、
後半の頑張りがマリーゼの良いところ。
これからも上位相手に頑張って欲しい。
試合終了後、サポーターへの挨拶に長いこと、本当に長い時間頭を下げていた
マリーゼの鮫島が印象的だった。
FWのせい [ 日本代表 ]
キリンチャレンジカップ日本対UAEは1-1の引き分け。
後半からTV観戦。
最近代表の試合は親善試合程度だと真剣に観れなくて、パソコンをやりながらちょこちょこ観てた。
私は”決定力不足”という言葉が好きではなく、あまり使わない。
得点が出来ない原因を説明しているようでいて、その実何も説明していないからだ。
程度の差こそあれ、決定力不足などということはどこのクラブ、どこの代表にも存在しており、
そんなものを声高に叫んだところで何も解決しはしない。
例えば日本代表の場合、突然変異のような選手が出てくることを除けば、
ここ数年くらいのスパンでFWの力量が向上するとは考えづらい。
であるならば決定力不足の名の下にFWに責任を押し付けるのは生産的ではない。
それよりも、如何に決定的チャンスの質を向上させるか、量を増やすかを追求した方がいい。
それに点を取るのはFWだけではない。
MFにもどうやって点を取らせるかというアプローチもある。
てなことを考えている私だが、今日の代表の試合ではFWに対して本当に憤慨した。
後半10分の大久保のシュートチャンス。
何ですかあれは。
ペナルティエリア内、どフリー、ゴールほぼ正面、グラウンダーのパス。
あれが決められないならFWなんてやめちまえ。
その後で代表初ゴールした香川との冷静さの違いが余計に際立った。
しかしその香川も後半43分の絶好のヘディングのチャンスを逃す。
いくら決定機の質と量の向上を果たしても、FWがあれでは勝てない(香川はMF?)。
それほどひどかった。
決定的シュートチャンスのあり得ない外し方をまとめた動画に加えたいくらいだ。
熟成と勢い [ FC東京 ]
J1第28節 東京対清水は1-5の大敗。
清水はかなり対策を練ってきてると思った。
ロングボールの多用、浅利への素早い寄せ、赤嶺のポストへの対応など。
そんな清水に対して、東京の方は硬直気味だったのが対照的。
しかし後半、ゴール前を固める清水に対してなかなかシュートに持ち込めなかったのはある意味仕方ない。
サイドからクロス入れてもヘディング強い選手はいないし(平山も含めて)、
密集の中でも合わせられるほどのクロスの精度が良い選手もいない。
せめて長友のサイドから入れたかったが、あれは清水の狙いかね。
徳永サイドばっかりだったのは。
だから得点するとしたら、エメルソンが1点返したシーンのように
DFを崩した状態をなんとしてでも作らなければならない。
まぁでもそこまでの実力はまだない。
それでもペナルティエリア周辺を回しに回したあげく、
結局クロス放り込んで跳ね返されるだけだった昨シーズンまでと比べるとだいぶ良くなった。
ゴール前に集ってるだけだったのが、ボール受けるために1列落ちたり、
サイドに流れたりするようになったから。
そういう動きと2列目の飛び出しがかみ合ってくればもっといい
(ただし終盤に攻勢をかけた時の勢いはなくなった。
希望としては両面を併せ持って欲しいんだけどな)。
その意味で中盤の構成を考えた時、羽生かエメルソンのどちらかは欲しいと思う。
そうしないと攻撃が活性化しない。
あるいは鈴木達也もいいかも。
国際マッチデーの後、大分鹿島と上位対決が続く。
ここで勝てりゃ燃えるんだけどな。
アメリカ女子プロリーグからオファー [ 女子サッカー ]
来春からの米プロリーグ、澤が1巡目指名
1巡目:澤(ワシントン)
2巡目:宮間(ロサンゼルス)
3巡目:荒川(ベイエリア)、大野(ボストン)
これ自体は言うまでもなく歓迎すべきニュースだが、5年前に1回破綻していること、
新リーグの情報が少ないことから即断出来ない状況らしい。
ただ、いまだにスーパーのレジ打ちをやっている荒川はプロとしてやって行けるのなら、
リーグとしてどうなのかということをとりあえず抜きにして乗り気かも知れない。
個人的な問題をクリア出来るのならばだが。
なでしこリーグの面からすると、日テレは他を寄せ付けない強さなので
澤、荒川、大野の3人が移籍すれば戦力の均衡化になるだろう。
ただし、超ハイレベルなサッカーから、当然魅力は削がれることになる。
隔世の感 [ FC東京 ]
J1第26節 東京対磐田は5-1の大勝。
久々の更新である。
観戦に行ってなかったわけではない。
ちょっと遠方に出張に行っていた8/23のヴェルディ戦を除いて
ホームゲームは全て観ているし、名古屋にも行った。
なんで更新してなかったかと言うと、このチームは突っ込みどころが少ないんである。
原監督やガーロ監督時代と違って。
もちろんこれで完璧というわけではないが、私ごときに言うべきことはもはやあまりないっす。
今のチームは追い越す動きが多い。
単にサイドハーフを縦の関係にいるサイドバックが追い越すだけでなく、
サイドでボールを持った選手を中の選手がぐるーっと大きく回って追い越しをかける。
ボランチだとか、下がって来たFWだとか。
原監督の時には見られなかった動きだ。
それから一瞬の動きでマークを外し、
相手選手のギャップでボールを受けられるようになった。
すごくクレバーに見える。
これらは練習の成果だろう。
もう少し選手間の動きを意識して、互いにスペースを使い使われる関係に発展すれば、
もっとすごいことになると思う。
4点目のゴールが決まった時、私の周りから次のようなつぶやきが聞こえて来た。
「磐田から4点も取れるなんて、時代は変わったものだ」
本当にね。
ほぼパーフェクト [ 女子サッカー ]
北京五輪女子サッカー1次リーグ なでしこジャパン対ノルウェー代表はなんと5-1の大勝。
総合テレビは前半ダイジェスト、後半ライブの変則中継だったけど、
最高の後半を生で観られて良かった。
前節アメリカ戦は同じく総合テレビの放送だったが超ダイジェスト版での放送。
放送時間にはもう負けが決まっていたせいもあったという事情はあるにせよ、
ファンとしては悲しかった。
それだけに、今日のノルウェー戦のライブ中継の勝利は喜びもひとしおってところ。
前半、先制された直後の同点は左からのクロスに右サイドバックの近賀が飛び込んだ。
流れの中でゴール前まで詰めた近賀の積極性が生んだ素晴らしいゴール。
ニュージーランド戦の時にも少し触れたが、
成長を感じたのは後半立ち上がりのノルウェーが押し込んで来た時。
冷静に跳ね返してカウンターから勝ち越しゴールを奪った。
2、3年くらい前まではまず間違いなく、
ガンガン来られると相手の攻撃を防いでもただ蹴るだけになってしまっていたが
うまいことかわして自分たちのペースに引き戻すことが出来るようになった。
具体的にどうやったのかはわからないけれど、日々の練習や、
世界の強豪相手の海外遠征で経験を得たことの積み重ねだろう。
昨年2月のキプロス遠征でノルウェー相手に勝っていることも
今日の自信につながっているのは想像に難くない。
リードした後の試合運びにも成長を感じさせた。
前へかかりたい相手を焦らすようにDFラインでゆっくり回し、機を見て素早くボールを前へ運ぶ。
その中で随所にいいラン、気の利いたパス、小気味良いドリブルが入り、
観ていて気持ち良いこと。
次戦準々決勝の相手は中国らしい。
強敵かつホームチームだが、またいいサッカーをみせてくれ。
厳しい〜〜〜けど頑張れ [ 女子サッカー ]
北京五輪女子サッカー1次リーグ なでしこジャパン対ニュージーランド代表をTV観戦。
2-2の引き分け。
とにかく失点がもったいな過ぎた。
1失点目は完全なミス。
右SBの周囲確認ミス、それに他の選手の指示もれ。
クリアしづらい場所なのはわかる。
でもゴール真ん前のあの場所ではとりあえず蹴っとくべきだろう。
見送ればラインを割るような軌道でもなかったし。
単純なミスからあまりにも大きな代償を払った。
2失点目は審判の判定が疑問だ。
TVで観る限りどこがファウルなのか全くわからない。
PKという判定を下すには、ペナルティエリア内でただファウルがあっただけではダメだ。
1点に値するファウルでなければ。
得点の入りにくいサッカーという競技でペナルティエリア内でのファウルを厳格に取っていたら
試合がめちゃくちゃになってしまう。
日本が1点返したPKでも、はっきり言って全くPKを取るような場面ではなかった。
おそらくこれであいこにしたのだろう。
だが日本の2失点目が試合展開に及ぼした影響は大きかったと思う。
2点のビハインドを追い付いただけでなく、その内容も良かった。
序盤、バンバンロングボールを蹴っていた時には
いつもの悪い癖が出てるのか、それともあえてやってるのか判断がつかなかったけど
その後の様子ではっきり狙ってやってるのがわかった。
ニュージーランドが試合開始から激しくボールを奪いにくることを予想して
それを避けるためにわざと長いボールを蹴り、
ハイプレッシャーが弱まると見るやショートパスに切り替える。
よく動いてパスを交わして、完全に相手DFを崩してのシュートシーンが多かったのに、
得点はPKとFKからの得点。
これには大野がブレーキになってしまったことが大きい。
完全に1点のシーンが3本はあったが、2本キーパー、1本枠外。
Not her dayというやつだな。
もう少し早い段階で交代させた方が良かったかも知れない。
これからアメリカ、ノルウェーの強豪と対戦することになるなでしこジャパン。
1次リーグ突破が厳しくなってしまったが、逆境を跳ね返せるか。