オランダ女子代表対なでしこジャパン [ 女子サッカー ]
アジアカップ決勝の後、8/8(日)午前2:50放送予定だった
オランダ女子代表対なでしこジャパンの練習試合を録画しておいた。
それを昨日観たのだが、テープを巻き戻すと何やら意図しない番組が写っている。
テロップを見ると野球が延びたために放送時間を60分遅らせているとのこと。
あちゃーと思ったが、後ろの方を確認すると何故か最後まで写っていた。
家人に聞いても、誰もビデオをいじっていないという。
どういうことだろうか。
それはともかく。
最後の調整試合となるオランダ戦での女子代表は、
基本的には良い内容だったが、ちょっとだけ不安の残る内容だった。
対するオランダは先日のカナダ同様、五輪への出場権は持っていない。
監督は交代し、この試合は臨時の監督が代行を務めていたようだ。
チームも世代交代を図ってスタートを切ったばかりらしく、
後半開始に先発11人をそっくり入れ替えるという荒業を使っていた。
しかしモチベーションは高い。
再出発にあたり、これからは自分がチームを背負って立つ、
あるいは中核に食い込もうという気概が見える。
組織としては歴然の差がありながら、一人一人が球際激しく当たってくるので
内容にはそれほど差が現れてこない。
しかもボールコントロールが結構うまい。カナダとは比較にならないくらい。
日本のディフェンスが個人技でかわされる場面が結構あった。
このへんはさすがオランダと言うべきか。
日本はこれまで通り、早いチェック、ボール奪ったら素早く動かし、
最終勝負で川上、小林、荒川のドリブルからクロス、あるいはスルーパス。
目指すものはかなり出来ていたと思うが、不安が残ったのは以下の部分である。
まずサイド攻撃が少なかった。特に、右SB川上のオーバーラップする場面を作れていない。
そして、澤の不調。
Lリーグ前半戦の最終節、7/25の日テレ対TASAKIの試合でも感じたことだが
澤が調子を取り戻せていない。
五輪予選の時には他の選手とは別格のプレーの輝きがあり、
ピッチ上で澤だけが浮き上がって見えたものだが、今は周囲に埋もれてしまっている。
TASAKI戦ではまぁまだ時間はあるし、と思っていたが
スウェーデン戦を5日後に控えたオランダ戦でのプレー内容を見る限り、
はっきり言って楽観は出来ない。
しかし明るい材料もある。
澤に取って代わるように、荒川が才能を開花させつつある。
まだ予選時の澤ほどではないにせよ、荒川のキレのあるプレーは
カナダやオランダを相手に回しても、一種の風格を漂わせるまでになっている。
ドリブル、フェイント、スピード、トラップ、ボールへの執着心、ゴールに向かう姿勢。
昨年のW杯ではまだ控えに過ぎなかったこのFWは、多くのものを兼ね備えるに至った。
これが五輪の本大会で世界の強豪を前にした時どこまで通用するか、それはまだわからない。
だがひょっとするとアテネ五輪が終わる頃、
なでしこジャパンは荒川のチームになっているかも知れない。