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ステップアップ [ FC東京 ]

私がガーロ監督の手腕に不満を示しながらも解任もしくは辞任を要望しないのは、
まだ時期尚早であることはもちろんだが、大熊・原監督と続いてきたリアクションサッカーに対して
限界を感じていたからでもある。

私は原監督が好きだし、原監督の目指した非常にアグレッシブなサッカーが好きだ。
だが、原監督に限界を感じ(途中解任はないにせよ)2005年シーズンで最後であろうと思っていたのも確かだ。

その理由は、攻撃時の手詰まり感である。
ショートカウンターを撃っても、決定的チャンスになることが少なくなってきたこと。
そして遅攻時の工夫のなさ。

遅攻時の工夫のなさについては、攻撃の工夫という記事で書いた。
2005年5月のことである。

2005年シーズンは記事中で挙げている例(DFラインからのロングボール)のほかに、
サイドの狭い地域で無理矢理こじ開けようとして結局ボールを奪われるシーンが非常に多かった。
4年目を迎えているというのに、相手が守備を固めている場合の攻撃の仕方、
どうやって人が動き、どうやってボールを動かし、どうやって相手を振り回すのか
この点については就任以降全くと言っていいほど進歩のない原監督に強い不満を抱いていた。

更なるステップアップをするために人の動き方、ボールの動かし方を知っている監督が必要だ。
おそらくフロントも同じ考えだったに違いない。
(実際の人選に際しての考え方は私とフロントでは少し違う。
私は今までの戦い方を継承しつつ、そこに遅攻時の方法をプラスできる人、という監督像を描いていたが
フロントは遅攻ならブラジル。外国籍選手もブラジル人主体であることだし、と考えたのではないだろうか。
とは言えそれはさておき)

私がガーロ監督に対して不安に思っている、監督としての実績のなさ
(すなわちポゼッションサッカー実現における経験のなさ)は仕方のないことだろう。
外国人監督でそれなりの実績のある人は予算的に厳しい。

だが方向は間違っていない。
だから私は見守る。
今シーズンここまでの調子だと、今年は降格さえしなければいい、
それぐらいの覚悟をしていないとかなりの忍耐を強いられそうだが。

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