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期待 [ 日本代表 ]

キリンカップ 日本代表対コロンビア代表は0-0の引き分け。
TV観戦。

前半は初招集のメンバーがいたせいもあったのか、やや低調な内容だったが
後半は流動的な攻撃が息を吹き返した。

それにしてもこのチームは選手の運動範囲が広い。
右に左に上に下に。
あの中村俊輔が何度も裏へのフリーランニングをしていたのが印象的だった。

ポジションチェンジも、さあやろうっつってやるんではなく、
流れの中で自在に変わる。
後顧の憂いなく動くには、チームの中で共通意識が強固に共有されている必要があるから
今のチームでそれがなされている証明だ。

それに、殊更海外組を呼ばずとも、
今の日本代表には高度なボールテクニックを持つ選手がそろっている。
今日の試合を観ていてあらためてそう思った。

そんなハイレベルなスキルを持つ選手達が、労を惜しまず動き回り、
あうんの呼吸のコンビネーションを繰り出した時、そこに表出するサッカーとは。
期待は高まるばかりだ。

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今から楽しみ [ 日本代表 ]

日本代表対モンテネグロ代表は日本が2-0で勝利。
TV観戦。

たまたま見かけたブログに次のような主旨のことが書かれていた。
オシムの目指すサッカーは「人もボールも動くサッカー」らしいですが、
人やボールが動くのはサッカーでは当たり前なので、云々。。。

そのブログ主が普段どんなチームを観てるのかは知らないが、幸せな人のようだ。
当たり前のように聞こえるこの「人もボールも動くサッカー」を
実際に実現できているチームなんて、少数派だろうと私は思っているからだ。

壁は高い。
豊富な運動量、クレバーなポジショニング、
スピーディな展開の中でパスコースを見つける戦術眼、
正確なトラップ&キック、練られたコンビネーション。
そして、最も維持するのが困難と思われるのが、やり通す強い意志である。

誤解を恐れずに言えば、「人もボールも動くサッカー」には無駄が多い。
1つのボールに対して複数のパスレシーバーが同時多発的にアクションを起こすので、
幸運な唯一の選択肢以外の選手の動きは結果として無駄に終わるわけだ
(次々に連鎖して行くのでハイ終わりというわけではないし、
アクション自体が他の選手の助けになる場合ももちろんあるが)。

この無駄は疲れるしつらい。
だから、やり通すには選手一人一人に強い意志が必要になってくる。

オシム監督が就任して1年が経過した今、目指すサッカーは結構形になって来ている。
ある程度選手が入れ替わっても出来ているのを見ると、
チームとしての基盤はある程度確立されていると思う。

だが、ふと途切れる時間帯があって、それは上記で挙げた意志の問題ではないかと思う。
オシムにとっても難しい問題だろう。
様々なものに左右されてしまうものだからだ。

しかし逆に言えば、結構凄いところまで来ている。
骨格は出来上がったので、後は肉付け、微調整だからだ。
そのために新しいパーツを追加したり、基本能力のレベルアップを図ったり、
それぞれの特徴を磨いたり、コンビネーションを熟成させたり。

ひとつの到達点を示すことになるアジアカップでは、どんなサッカーが観られるのだろうか。

左足と屈強さの血 [ 日本代表 ]

昨日、すぽるとで中田浩二のインタビューを放送していた。
リーグ戦と国内カップ戦合わせてほとんどの試合で先発フル出場を果たしたという。
調べてみると以下のような記録だった。
ちなみにスイススーパーリーグは全36試合である。

 スイススーパーリーグ 出場34 出場時間2921分 得点1 アシスト2
 スイスカップ     出場3  出場時間300分   得点0 アシスト0
 UEFAカップ     出場9   出場時間810分   得点0 アシスト0

CBもしくはSBでの出場なので得点やアシストは少ないが、
UEFAカップも合わせてほとんどの試合にフル出場している。
守備の選手がチームの主力として海外で活躍したのは、奥寺(定位置はSB)以来のことだろう。

しかも、リーグ戦では最終説まで優勝を争っての2位
(インタビューの時にはカップ戦決勝前だったが、スイスカップ優勝)。
そこで得たものは大きかったのだろう、
インタビューに答える中田浩二の顔は、自信に満ちあふれていた。

やっぱりリーグ優勝したかったと言いつつも充実感に輝く中田浩二は、
元々中盤の低い位置からのロングフィードに定評のあるボランチだけに、
代表では左CBのポジションからビルドアップへの貢献が期待される。

キリンカップでは、左足の武器を持ち、海外でもまれてきた屈強なCBとして、
日本代表にあらたな血を注ぐ中田浩二の勇姿が見られる。

目白押し [ 日本代表 ]

今週金曜から代表4連戦が始まる。

 6/1(金)日本代表対モンテネグロ代表於エコパスタジアム
 6/3(日)なでしこジャパン対韓国女子代表於国立競技場
 6/5(火)日本代表対コロンビア代表於埼玉スタジアム2002
 6/6(水)U-22日本代表対U-22マレーシア代表於国立競技場

J's GOALでも特集記事が組まれている。
キリンカップ
なでしこジャパン
U-22代表

さて、この中で正真正銘の真剣勝負がひとつだけある。
どれでしょう?
ってこれはあまりにも見え透いてるか。
とにかく応援するさ〜。

サプライズ [ 日本代表 ]

オシムがJリーグを見ていれば意外な選手はいませんと言うのはよくわかる。
特にスターを祭り上げることに必死なマスコミは、本来日頃Jリーグを取材しているはずであり、
所属リーグ、チームでの実績という選出基準を遵守している限り
マスコミがサプライズだなどと騒ぎ立てるのは己の至らなさを暴露しているようなものだ。

しかし、この男だけは別だろう。
”警告王”森の選出である。

まさか。
まさかオシムがこの男を選出するとは。
確固たる理想を追求しているオシムのサッカーに、この男はひとつのピースとして当てはまるのか。
サプライズである。

リセット [ 日本代表 ]

国際親善試合 日本代表対ペルー代表は2-0で勝利。
結果からすると3戦して一度も勝ったことのない相手に快勝したことになるが、
内容は、はっきり言ってつまらない凡戦だった。

昨シーズンの東京の試合で似たようなことをさんざん書いたが、選手がスペースを意識していない。
しかしそれもスタメンを振り返ってみれば当たり前、ボランチに阿部と”日本のマケレレ”鈴木、
前目に”エレガント”な遠藤と中村、2トップに”絶好調の万能型FW”高原と”FWの軸”巻。

攻撃的MFの2人は言うに及ばず、FWの2人も
激しく動き回ったり、クレバーな動きをするタイプではない。
結果的に足下パスのオンパレードとなり、ペルー選手の目前で想定内の踊りを踊るだけ。
この陣容ではオシムの目指す人もボールも動くサッカーが出来ようとは思えないから、
人選が誤っているのだ。

サイドバックがオーバーラップを仕掛けることで流動性を出そうとしたのかも知れない。
確かに前半の左サイドは駒野のオーバーラップによって敵陣深く侵入するものの、
さすがに相手も対応してきて、フリーでクロスを上げるには到っていなかった。

遠藤や中村が走れるようになれればいいのだが、期待は出来ないだろう。
守備にはがんばって走っていたが、攻撃時のプレイスタイルを今さら変えるのは厳しい。
この中盤では阿部が最も流動性を生み出せるはずだが、あまり見えてこなかった。
日本代表ではDFラインに入ることが多かったので慣れていないのだろうか。

いずれにせよ、昨シーズンの終盤にはある程度見えてきたと思ったオシムサッカーが
大幅に後退、いや完全にリセットされてしまった。
これは海外組召集の代償なのか。

オシム自身も述べているように、これまでフル代表として活動してきていない、
五輪代表の選手が入った時に最も内容が良かったのは皮肉な話だ。

船頭は誰だ [ 日本代表 ]

サポティスタでも紹介されていた、朝日新聞掲載の中澤インタビュー
中澤はドイツW杯を振り返って次のように述懐している。

あのW杯から、今後の日本代表にフィードバックできることの一つは、その人の言うことはみんなが耳を貸せるような人望のある選手が、チームには必要だということ。
私の推測だが、おそらく中澤は、意図的に焦点を微妙にずらして発言している。
「その人の言うことはみんなが耳を貸せるような人望のある選手」の部分である。
当ブログでジーコ監督時代の代表についての記事を読まれて来られた方ならもう察しがついたかも知れない。
この場合「その人の言うことはみんなが耳を貸せるような」人というのはすなわち監督のことである。

ベスト4だなんだというチームとしての目標はともかく、
「おれとしてはこうやりたい」「おれが出ればこうやる」という、少なくとも戦術レベルの話ならば、
方向性の決定付けを行えるのは監督しかいない。
それが監督の第一の責務であり、ある特定の選手にその責任を押し付けてはならないのだ。

プロのサッカー選手なら誰でも、個人事業主としての意見を持っている。
それは、選手がそれまで培ってきた戦術的バックボーンから表出してきたものだ。
代表に継続的に選出され、それなりの自負がある選手であるほど
中澤が言うように、おいそれと意見を曲げるものではない。

中田は常にDFラインを上げ、前からボールを奪いに行こうという意見だし、
宮本はDFラインを下げざるを得ない場合もあると言う。
このような根本的な部分で対立が生まれてしまったら、
選手同士で擦り合せるのは困難だ。

結局中田が憎まれ役を買って出て意見の統一を図ろうとしたが、結果は見ての通り。
本来なら、監督がその役を担って選手達に同じ方向を向かせる。
そのためにはまず選手からの信頼を勝ち取らなければならないし、
意に添わない選手を切るなど少々強権を発動したりすることもある。

そうした監督としてやるべきことを全て選手に丸投げし、
果たすべき責任を何一つ果たさなかったど素人監督、それがジーコという人である。
そんな監督の元でチームがまとまるわけはない。
これは自由なサッカーとか組織的なサッカーとか、そういう議論のはるか以前、前提段階での話である
(つまりジーコのやり方は日本にとって早過ぎた、などという言い訳は全くもって的外れである)。

チームには戦術の方向性を指し示す監督が必要である。
中澤が指摘しているのは実はその程度のことであり、
裏を返せば、あの4年間の日本代表がいかに異常な状態だったかがわかる。

船頭が多過ぎたら船は山に登ってしまうかもしれない。
だが、船頭がいなかったら、船は出港すらままならないのだ。

翻意 [ 日本代表 ]

横浜DF中沢が代表候補入り
良かったですな。

このニュースにケチを付ける気は毛頭ないが、本当に日本代表に復帰して欲しいのは中田だ。
いや、これは私の願望ではない。
それではさすがに今更過ぎる。
中田がやりたかったサッカーは、オシムが目指すサッカーと近いのではないかと思うからだ。

中田は2002年のW杯が終わった後に引退を考えていたが、
ジーコが代表監督になると知ってそれを翻意した。
25才での引退は早過ぎるが、ジーコが就任するからという判断は間違っていた。
あのブラジル戦の後、失意のどん底でユニフォームを脱ぐ羽目になった最大の原因は
ジーコその人であるからだ。

オーストラリア戦で小野が交代で入った時、ピッチにいた選手達はもちろん、
当の小野自身が投入のはっきりした意図を理解していなかったと言う。
いったい4年間何をやってきたのかと。

まぁそれはさておき、私は何よりも
絶望の淵で最後の試合を終えなければならなかった中田が残念でならない。
オシム監督の元でなら、あんな徒労感に苛まれるようなことはない
(というかプロフェッショナルなほとんどの監督でならそうだと思うが)。
ジーコ就任で翻意したのに、オシム就任でも翻意しなかったことも、私にはなんだか悔しい。
全ては今更、であるが。



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