最大の敵は −獅子身中の虫− [ 日本代表 ]
毎回なかなかおもしろい分析を見せてくれるニッカンの「解析料理」
今回は、狙われた三都主の守り
アジアカップでの1次リーグ3試合で、
日本の側から見て右サイドから上げられたクロス20に対し、左からは34。1・7倍もの格差がある。
02年W杯1次リーグ、03年コンフェデ杯、03年アジア選手権、そして今大会の1次リーグと、各公式
大会の3試合ごとを取り出して比較すると、今大会の左がいかにもろいかがわかる。相手のクロス総数、
成功数、成功率すべて最高値。つまり、日本にとっては最悪の数字だということだ。
傍証として、中澤が左サイドで1対1に勝ってボールを奪うシーンが多いことがあげられる。
今大会の中澤は欧州でも充分通用すると思えるほどの、アジアレベルを超越した強さを発揮しているが
左サイドで活躍する機会が多いということは、それだけ三都主のカバーに走らされていることになる。
本来、3バックがサイドに釣り出されるのは避けたい事態だ。
中が2枚になってしまうので、3バックの意味がない。
中澤の2人分並みとも言える守備への貢献が日本を救っていると言っても過言ではない。
逆サイドの加地は、守備ではさほど不安はないものの、やはり攻撃に不満が残る。
元々加地は一人でサイドを突破できるほどのドリブル、スピードを持っていない。
周囲と連携しながらタイミングを見計らって、あるいはカウンターで
相手守備陣が整っていない時を狙ってサイドを上がってクロスを上げる。
東京でのプレーぶりを思い出せばわかりやすい。
石川やケリーとコンビネーションで、あるいは
高い位置でボール奪ってショートカウンターを撃つ時に真価が発揮される。
今の代表のように連携がなく、素早いカウンターもなけりゃ
そりゃフィットしないのも当然である。
だから私は何度か書いてきたように、西を使えと。
サイド攻撃が機能していない今、加地を(三都主も、だが)変えなくていいと思っているのは
ジーコと一部の加地ファンだけだろう。
ジーコの、ケガさえしなければ永遠に使い続ける頭の固さには恐れ入る。
そしてさらに恐ろしいことに、ケガ人さえも使い続けようとしている。
現在主だったケガ人は、田中と遠藤と玉田。
遠藤「右の親指の爪が剥げた。それもあるけど、もうハーフタイムで交代しようかとも思った。
加地からボールが来た時、シュートを打ったけど、もうあれが限界だった」
玉田「左ヒザを痛めて、もうプレーしきれなかった。やっていくうちにどんどん腫れが出てきて、力が入らなくなった」
ところが、スポナビのこの記事では、
ジーコ監督は「今日に関していえば、田中と遠藤にについては問題ない。玉田に関しては、
明日の朝に様子を見て、行けるようであれば先発で使う。だめなら本山を出すつもりでいる」
爪を剥がしてるのにどうして問題ないのだろうか。
全くもって理解に苦しむ。
「私はけがをして十分に戦える状態にない選手を送り出すことは絶対にありません」
久保召集の時に吐いたこのセリフ、あまり信頼は置いていないがそれにしても。
それから鈴木である。
彼は大丈夫だろうか。
オマーン戦 81分
タイ戦 90分
イラン戦 70分
ヨルダン戦 120分
持てる力を出し切って100%戦う選手だけに尚更心配である。
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