超じれったかった [ 年代別代表 ]
アジアユース選手権準々決勝カタール戦はPK戦で勝利。
ワールドユースの出場権を獲得した。
まずはおめでとう。
だが、あまりにも攻撃の内容が悪過ぎる。
自陣からのFWめがけたロングボール一辺倒。
これが本来日本の意図したものではないことは、
大熊監督が「つなげつなげ!」と何度も指示を出しているのに
それをまるで無視するかのように、ロングボールを放り込み続けたことでわかる。
確かにカタールの寄せは早かった。
守備の時も攻撃の時も、ボールの周りにはたくさんのカタール選手がいた。
高い位置からのプレッシング、
奪ったらボールを追い越す動きや味方のサポートに駆け回る。
試合開始に30度を越す気温だったとは思えない脅威の運動量。
しかし、当然ながら日本のDFラインと中盤の底に
試合中ずっとプレッシャーがかかっていたわけではない。
フリーで前を向けるシーンも多くあった。
それでも、彼らの取った選択肢はFWへのロングボールだった。
なぜそうなってしまったのか。
最大の決定機が、カレンがオフサイドになった幻の1点のシーンだったことを考えると
パスワークによる揺さぶりが有効だったことは、選手たちも気づけたはずなのに。
しかも、グループリーグでは出来ていたのだ。
ピッチも4試合目で慣れている。
ならば、私に考えられるのはメンタル的なものしか思いつかない。
この一戦にかかったワールドユースへのチケット。
加えて、これまでとは比べ物にならないカタールのプレッシャー。
勢いに乗ってかさにかかってくるカタールの攻撃。
これらが原因で気持ちが萎縮してしまったのだ。
カタールは強かった。
特にボールキープ力はアジアのユース年代とは思えないほどうまい。
だが、落ち着いてボールを回せばあれほど苦戦はしなかっただろうと思う。
ワールドユースへの出場権は既に得た。
そのプレッシャーから解放された選手たちが
素晴らしい内容の試合を見せてくれることを期待したい。
最後に、カレン。
いい選手だなぁ。献身的にチームに貢献するあのがんばり。私好みだ。
次戦ではカレンに得点を決めてもらいたい。
どうかあのがんばりが、ゴールと言う形で報われんことを。
追記
後から考えれば、このチームにとって梶山の離脱は相当大きかったと言えそうだ。
キープ力と展開力を兼ね備え、Jリーグ試合にあってさえ独特の雰囲気を醸し出す梶山は
U19においては一種の風格をもってチームに落ち着きを与えるのではないだろうか。
安易に裏を狙ったり、ロングボールを出さないプレースタイルも、まさにカタール戦で
必要なものだった。
梶山には、ワールドユース本大会での八面六臂の活躍を望む。