世界最大の弱小国の早熟のゴールキーパー [ その他サッカー ]
カザフスタンを「世界最大の弱小国」と評する宇都宮徹壱。
FIFAランキング149位、1,500万人の人口、272万5000平方キロ(日本の約7倍)の国土。
欧州でカザフスタンの下にいるのは、リヒテンシュタイン(144位)とルクセンブルク(155位)、そしてサンマリノ(165位)のみ。人口が2万8000人から45万人という、いずれもミニステートばかりである。なるほど、うなずける。
五輪予選やアジアカップで日本を苦しめたバーレーン(50位、69万人、709平方キロ(奄美大島とほぼ同じ))、
そしてヨルダン(40位、548万人、9.8万平方キロ(日本の1/4))と比べてみると余計際立つ。
だが、宇都宮のコラム中にもあるように、
フランス大会最終予選時のカザフスタンの印象は、そんなものではなかった。
それが、W杯予選とアウェイでの親善試合というモチベーションの差によるものなのか、
カザフのレベル低下によるものなのかまでは言及されていない。
ぜひ知りたいところだが、そこまで判断できる材料がないのだろう。
ところで、カザフスタン代表と言ってW杯予選よりも印象に残っているのが、
シドニーオリンピック最終予選におけるカザフスタン代表GK、ダビド・ロリヤである。
当時若干17才にも関わらず、U22の代表で正キーパーだったロリヤは
日本戦2試合でスーパーセーブを連発、その後のW杯予選などで日本と対戦する時に
大きな壁となって立ちはだかるであろう末恐ろしさを感じさせた。
そのロリヤも今年で24才。
今回の来日メンバーに入っていなかったのは非常に残念だった。
当時のロリヤを思い浮かべれば、昨日のカザフにはもったいない気もするが。
彼はその後どうしているのだろう。
W杯欧州地区予選で列強を前にゴールを死守するロリヤの勇姿が見られる日を
密かに楽しみにしている。
付記
本記事を書いている途中で、2001年にUEFA加盟する直前に大阪で行われた
第3回東アジア大会(東アジア地区のオリンピック)に
ロリヤがカザフスタン代表として来日していたことを知った。
シドニー五輪予選の2年後である。
日本が大学選抜チームで臨んだことからも、おそらく年代別代表であろうと思われる。
ちなみに、日本の大学選抜チームには、現在J1で活躍する坪井、平川(浦和)、
羽生(市原)、深井(鹿島)らがいて、優勝を果たしている。
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