迷い [ FC東京 ]
開幕2連敗。
筆が重おすなぁ。
開幕戦、第2戦と観てると中途半端、どっちつかずというのが印象に残る。
攻めるにせよ守るにせよ、行くのか行かないのか迷いがある感じ。
監督がそういうゲームプラン、判断についてあまり細かい指示をせず、
自主性を促そうとしているのかも知れない。
チームを変えるのにまず何をすればいいか。
個人的には中盤での守備をもっと厳しく行くことだと思う。
石川が「自分たちがやりたいサッカーをされてしまった」と答えているが、
確かに浦和はパスをつないで多くのチャンスを作っていたが、
そこまで言うほどのものではないだろう。
選手一人一人が先手先手を予測し、相手よりも一歩でも出足を速くし、
ボールへの執着心をもうひとつ強く持ち、ボールホルダーへのプレッシャーをちょっときつくする。
そうすれば充分防げる程度のものだ。
逆に言えば、たったそれだけのことが出来ていないのが今の東京ということになる。
迷いから脱するのは結構単純なんじゃないかと思うわけである。
森島引退に寄せて [ その他サッカー ]
森島が引退した。
セレッソは既に天皇杯敗退しているので、
先日の12/6のJ2第45節愛媛戦が正真正銘のラストゲームということになるのだろうか。
森島は独特な選手だった。
体は小さく、フィジカルが強いわけではなく、スピードが速いわけでもない。
卓越したボールテクニックを持っているわけではないし、パスセンスに優れるわけでもない。
ずいぶんと否定的なことを書き連ねたが、それでもやっぱり森島はすごい選手だ。
じゃあ一体何がすごいのかと言えば、
スペースを察知する嗅覚である。
東京の羽生が自ら動いてスペースを作り出す選手であるのに対し、
森島はその逆で、ぽっかりと空いたスペースに絶妙のタイミングで飛び込んで来る。
その嗅覚たるや、全盛期の森島は世界的に見ても(私の知る限りだが)
他に比べる者のないくらいすごかった。
やはり思い出すのがアジアカップレバノン2000での森島で、
既に決勝トーナメント進出を決めていたカタール戦を除く全試合にトップ下として先発。
8-1とウズベキスタンを粉砕した試合では、前半早々の7分に先制点を挙げている。
この時の布陣は左サイドハーフに中村俊輔、
ボランチに名波(と稲本)と良いパサーがいたわけだが、
森島の動きによって攻撃がものすごく活性化した。
スペースを見つけてもパサーが出せるタイミングをうまく図らなければ
そのスペースを有効活用することは出来なくて、
早ければ単にスペースを埋めるだけになってしまうし、遅ければ当然チャンスにならない。
森島はスペースを察知する嗅覚だけでなく、
パサーとの呼吸を合わせる才能も抜群だったということだ。
もうひとつ忘れられないのが、ワールドカップ日韓2002グループリーグチュニジア戦。
この試合はトゥルシエがムチャクチャカッコ良い交代を見せたことでも忘れがたい。
引き分けでも決勝トーナメント進出の決まるという状況で、前半0-0で終えた日本。
普通なら現状維持だろう。
だがトゥルシエは動く。
後半開始から森島と市川を投入というなんと2枚替え。
引き分けで進出決定なんてケチくさいことはしねぇ、勝つんだ、勝つぞオラーー!!
そんな叫び声が聞こえてきそうな選手交代である。
その期待に応えて後半開始直後の3分、森島がゴールを決める。
うわあああああああああ!!
最高だ、最高だぜ森島!!!
私は、アジアカップレバノン2000での森島の勇姿を、
日本サッカー史上初のワールドカップ決勝トーナメント進出を決定付けたあの森島のゴールを、
生涯忘れることはないだろう。
劇的な敗戦 [ FC東京 ]
羽生の交代前後で明暗くっきり。。。
前半39分 [得点] カボレ
後半08分 [得点] 長友 佑都
後半18分 [交代] 羽生 直剛 -> 大竹 洋平
後半29分 [得点] 新居 辰基
後半32分 [得点] 谷澤 達也
後半35分 [得点] レイナウド
後半37分 [得点] 谷澤 達也
いや、だからどうってことではない。
しかし因縁のある選手の交代を境でここまで明暗が分かれるってのも珍しい。
それにしても、東京の試合の中でこんなに劇的な勝利を与えたことは初めてじゃないだろうか。
劇的な勝利は結構ある気がするけど。
ま、何はともあれ千葉は残留おめでとう。
私としてはヴェルディに残って欲しかった。
なんだかんだ言ってもやっぱりダービーは盛り上がるから。
今シーズンみたいに年4回もあると食傷気味になってしまうが。
また頑張って上がってきてください。
相当厳しそうだけど。
とりあえず可能性を残して [ FC東京 ]
J1第33節 東京対新潟は1-0の勝利。
ギリギリで拾った勝点3。
コンディションは良さそうだしモチベーションも高い。
でもどこかずれる。どこかおかしい。
そんな風に見えた。
一番顕著だったのが前半だけで代えられてしまったエメルソンで、
動きにキレはあるしいつものように気合いも充分だったが、パスがブレる、弱い。
本人も、あれおかしいな、て感じだったんじゃないかと想像する。
おそらくプレッシャーのせいなのだろう。
プレッシャーが無意識のうちに普段よりも確実に行こうと意識させ、プレーを萎縮させてしまう。
そして現象としてはパスのずれ、弱さとして現れる。
それが原因なのかはわからないが、全体としていつもより裏を狙う動きが少なかった気がする。
もともと高い位置からのグラウンダーのスルーパスが少ないチームではあるが、
来シーズンはその辺を増やすべく練習して欲しい。
平山に当てるボールにしても、頭で競らせるロングボールが大半だが、
足元に付けるミドルレンジのくさびのパスがもっとあると良いと思う。
そこから中盤へ戻すにしろ、流してDFの背後を狙うにしろ、バリエーションが広がる。
話は変わるが、私は元々試合終了間際の時間稼ぎが好きではない。
勝利のためには必要かも知れないが、どうしても好きにはなれない。
平山レベルになるとあれはあれでひとつの”芸”の域に達しているので楽しめるが。
昨日の新潟戦では、時間稼ぎをすると見せていきなり突破してシュートを撃ったりしていて、
かなり作戦として成功していた(作戦ではなかったかも知れないが、結果としては)。
ああいう狙いはすごく良いと思う。
最終戦フクアリへ行かれる皆さん応援よろしく。
私はボヤボヤしてたのでチケットがない。
まだ未定みたいだけど千葉TVかなんかで観戦します。
寂寥、秋の空とともに [ 女子サッカー ]
昨日は、東京の試合観戦を録画に譲り、駒沢でTASAKIのなでしこリーグ最終戦を見届けてきた。
吉祥寺通りをずっと南東に下って、さらに環八から246へ。
片道12kmを自転車で行ったのだが、ちょっと遅れてしまい、到着は試合開始後15分くらい。
その時点で既にベレーザが先制点を決めていた。
そして内容からしても、中盤を圧倒して
個人技とパスワークのバランスが絶妙なベレーザの攻撃に対し、
裏狙いのFWへのロングパスくらいしか攻め手のないTASAKIとでは、その差は歴然。
大差がつくと思われた(実際結果的には4-1となった)が、
35分、阪口から大石へベレーザCBの間を通す絶妙なロングパス。
それを大谷につないで、大谷が右足のシュート体勢から左足に持ち替えて一閃。
見事サイドネットを揺らしたのだった。
私が女子サッカーを観始めて最初に好きになったのが、
テクニックやフィジカルで飛び抜けたものを持っているわけではないけれど、
小さな体から溢れ出る気迫と運動量で献身的な働きをする大谷選手だった。
その大谷が少ないチャンスを生かしてベレーザから1点をもぎ取って同点に追い付いた。
カッコいい。無茶苦茶カッコいいぜ大谷未央。
試合は後半にPKからベレーザが勝ち越し。
これは痛かった。勝ち越し点がPKから生まれるとは。
さらにその4分後、CK後の混戦から1点を失う。
TASAKIは最後まで諦めずに追いかけたがかなわず。
結果4-1での敗戦となったのだった。
試合後、TASAKIの選手達がサポーターへ深々と一礼。
それを発端にベレーザサポーターからTASAKIコールが起こり、
TASAKIサポーターがベレーザコールを返し、
それにまたベレーザサポーターがTASAKIコールを返して。
美しい光景だった。
その後TASAKIの記念撮影があり、引退するベレーザ選手のセレモニーがあり、
池田選手へのTV用インタビューが行われ。
TASAKIのなでしこリーグ最終戦は終わった。
それにしても、チーム自体が消滅してしまう
TASAKIの選手達、サポーター、スタッフの胸中はいかばかりか。
心中察するに余りある。
と言うより私などには察し得ない。
まれに見る大混戦のJリーグが佳境を迎えている今、
いわゆるTASAKIサポ、ベレーザサポ以外でなでしこリーグに足を運ぶのは、
サッカーファンの中でも酔狂な連中と言えるだろう。
そんな私たちが見守ったこの試合は、何とも言えない寂寥感が漂いつつ終了したのだった。
山本アナとダイヤモンドサッカーと、セカイの松下!? [ その他サッカー ]
昨日放送のスーパーサッカーは”実況特集”。
見た方も多いと思うが、山本アナや「ダイヤモンドサッカー」を取り上げていた。
そしてもう一人大きく取り上げられていたのが、セカイの松下ことTBSの松下賢次だ。
近頃はTV朝日の角沢がサッカーファンから毛嫌いされているが、
個人的にはこの松下の方がよっぽどムカつく実況である。
セカイの松下と自称するその厚顔無恥さ、
試合中に激昂して暴言を吐くプロフェッショナリズムに欠ける姿勢、
そしてそれを自分のスタイルだと思っている頭の悪さ。
それからこれは奴自身が今回の番組内で暴露していたが、
アトランタオリンピック1次リーグのブラジル戦の中継の時、
奴の声がかすれていたのは、実は放送当日に風邪を引いていただけだったという。
今回の放送を見るまで実況で声を出し過ぎたせいかと思っていた。
声がかすれていた理由として、実況に熱が入り過ぎてというのはまぁわかる。
プロとしてはどうかと思うが、私はそこを突っつこうとは思わない。
しかし風邪を引いたためだったとは。
日本対ブラジルという大一番の前に風邪を引き、
己の失態に一言の弁明もなく、代役を立てるでもなく。
こいつは正真正銘最低のアナウンサーである。
そんなアナウンサーを山本アナや「ダイヤモンドサッカー」と並べて取り上げ、
当時をいけしゃあしゃあと振り返る様子を臆面もなく流すTBS。
どうしようもない。
出来過ぎ君 [ FC東京 ]
J1第31節 ガンバ対東京は3-1の勝利。
ちょっと出来過ぎな感の快勝。
塩田のセービングはすごいね。
特に前半の決定機を防ぎ切ったのは大きかった。
ガンバサポからは、我々が見たいつだったかの松代の姿のように見えたのではないだろうか。
この試合は前線からの守備が目立った。
前線の三人が惜しみない運動量で相手最終ラインとボランチに絶えずプレッシャーを与え続けていた。
ボールを保持される時間は長かったが、
私の印象ではそれほど自由にやられているという感じではなかった。
闇雲にボールを追い回すというわけではなく、深追いせず、
次のパスコースを消しつつプレッシャーに行ったり、
味方のフォローの確認を怠らなかったり、かなりバランスを意識してポジショニングしていた。
私はバックスタンドのアウェイゴール寄りから観ていたので前半の石川の動きがよく観える位置だったが、
気合いが入り過ぎて空回りすることの多かった彼も、
しっかり頭を使いながらファイトしていて成長したのだなと感慨深い。
どちらかと言うとあまり頭の良さげではない平山も忠実にこなしていたので
これも城福監督の手腕だろう。
守備時のバランスという意味では平山、カボレ、石川の3人が一番良さそうだ。
鈴木達也はちょっと縦横無尽に走り回り過ぎ、赤嶺は中に絞り過ぎ。
赤嶺を出す時は守備時のバランス面からはセンターで使った方がいいだろう。
攻撃は羽生の言う通り、”結果的に効率よく点を獲れ”たという言葉がぴったり。
先制点なんて、普通あれで点は入らない。
あんな位置からタイミング的にはアーリーでないクロスを入れても普通は。
2点目もスローインが逆サイドの石川まで流れるなんて普通ないし。
我々からすればACL決勝の3日後という日程も味方したのかも知れない。
鹿島も引き分けたし、ホントどう転ぶかわからなくなってきた。
”頼むぞサッカー”から脱却したい [ 女子サッカー ]
昨日、なでしこリーグ第18節浦和対マリーゼ於鴻巣市立陸上競技場を観戦。
安藤が決めた1点で浦和が勝利した。
ボランチの散らしを経てサイドからの崩しを狙う浦和と
ロングボールでカウンターをかけるマリーゼという構図。
カウンター以外でのマリーゼは、サイドバックが少し持ち上がったところから
FWめがけてロングボールを蹴ることが多い。
今まではボールの出しどころに困って蹴ってしまっているのかと思っていたが、
あまりにもその場面が多く、定型のようにやっているので
これは狙ってやっているのかと試合中に考えを改めた。
しかし、FWの状況を確認して入れてるようには見えないし、
足元へのボールならまだしも高いボールなので確率は良くて五分五分。
狙ってやってるなら確率の低過ぎる方法だ。
FWの力がスーパーならまだわかるが残念ながらそうではなく、
だからある程度ボールは運べるものの、チャンスに至らない。
それがスタメンで出ていなかった丸山の投入によって変わった。
前線でボールを収めることが出来、周囲のフォローが絡めるようになって攻撃に厚みが増した。
これを基点にマリーゼが終盤怒濤の攻撃を見せるが、あと一枚が足りず、追い付けずに終わった。
マリーゼ攻撃陣には丸山と鮫島とあともう一人、スキルを持ったタレントが欲しい。
鮫島は今回も、試合終了後のあいさつの時に選手の誰よりも長く、深々と頭を下げていた。
アウェイ側ゴール裏を埋めたサポーターに申し訳ない気持ちでいっぱいなのだろう。
もう少し勝てるといいね。