あらためて−日本女子代表 [ 女子サッカー ]
J's Goalに北朝鮮戦のフォトギャラリーが掲載された。
30枚の写真で北朝鮮戦を追体験したが、泣けてくる。
澤の祈り、山本の視線、川上の突破、酒井の気迫、荒川の先制点、喜びの輪、
大谷のドリブル、上田監督の指示、交代選手へ受け継がれる闘志、丸山の突進、
出場決定の瞬間、歓喜、監督との信頼関係、そして、
ウイニングランで見せる落ちついた達成感の笑み。
全てが純度100%だ。
本当に彼女たち、日本女子代表の真摯なプレーぶりは、
スポーツの原点を思い出させてくれる。
あらためて、おめでとう、日本女子代表。
応援するってこういうことさ [ 女子サッカー ]
セルジオ越後/日刊スポーツ
中倉一志/2002world
応援するってのはただ応援することなんだよね。
げに恐ろしきは言霊なり [ 女子サッカー ]
日本女子代表対タイ女子代表の試合開始を待つ国立競技場。
後ろの席の女性連れが話している。
どうやら、タイ代表は写真を撮るのがいたく気に入っているらしい。
事実、ピッチ脇に目をやると、ジャージを着たコーチらしき人物が
カラッペやエコジローらと仲良く記念写真を撮っている。
話題はスタジアム内の記念写真コーナー(インタビューボードが背景のあれ)で、写真を撮った時のことのようだ。
「私が撮り終わった後、次にタイ代表のコーチが来たんだよね。
だから擦れ違いざまに「負けないよ!」って言ったんだけど、縁起悪かったかなぁ?」
本気で心配しちゃったじゃないですか(笑
背負うものの大きい女子代表 [ 女子サッカー ]
日本女子代表ベトナム女子代表戦、試合終了のホイッスルが鳴り、ピッチ中央に整列した後、
ベトナム代表の選手たちが日本のベンチ前に並んで日本ベンチに挨拶をした。
アマチュアでは当たり前だが、代表戦では珍しいだろう。
日本代表の選手たちも、あわててベトナムベンチ前に整列して挨拶をしていた。
なんだか微笑ましい光景だった。
試合中はもちろん真剣勝負、だが試合後はノーサイド。
男子の五輪予選で、試合後に笑顔で出場決定を讃えてくれたUAEの選手たちのようなメンタリティを
日本の選手たちにも持って欲しいと思う。
しかし、ある意味では男子代表よりも背負うものの大きい女子代表。
それを知っている我々サポーターも、もしも出場を逃した時に準決勝の勝者を讃えることが出来るか。
想像すると、選手にそれを求めるのは酷かもしれない。
でもそれを乗り越えて欲しいとも思う。
大谷荒川の2トップ−日本女子代表 [ 女子サッカー ]
日本女子代表の中でも好きな選手が大谷未央選手だ。
大谷選手のプレーを言い表すなら献身的という以外にない。
フォアチェックをし、くさびを受け、サイドに流れて起点を作り、
クロスにはニアに走り込んで潰れ役になり、裏に出たボールを最後まであきらめず追いかける。
昨年のW杯でも、160cm/49kgの体で屈強な相手DFに1トップで奮闘する姿は、
観る者の胸を打った。
W杯緒戦のアルゼンチン戦でハットトリックを決めた時、解説していた元監督の宮内聡が
「あれだけ献身的にチームに貢献する大谷が、得点を決められるのは当然の報いです」
と言っていたのが印象的だった。
本予選では、荒川恵理子選手と2トップを組むようだ。
この荒川選手、J's GOALの選手紹介で他の選手と一線を画す回答がおもしろい。
サッカーを始めたきっかけ
コンクリートで次兄がリフティングをしている音、また、足が地面をこする音にあこがれて
オフの日の過ごし方
子供に夢をあたえてたつもりだったが、実はあたえてもらっていた。(いる)
好きな言葉
おいでっ。
ほかにも、
> チャームポイント
> 右ほっぺの茶色のやつ。
と答えている。?
そのプレーぶりからすごくまじめさを感じさせる大谷選手と、なにやら大物感を漂わせる荒川選手。
この2トップに期待だ。
真摯さ [ 女子サッカー ]
日本女子代表の魅力を”純粋な一生懸命さ”と書いたが、
言い換えれば”真摯さ”とも表現できる。
この”真摯さ”という言葉、ある時から私の中では重要なキーワードになっている。
それは、深夜番組「金髪先生」('96〜'98 テレビ朝日)のU2の回。
番組冒頭、金髪先生がU2を評して「音楽に対するSincerity、真摯さを感じる」
と言ったことに端を発している。
その言葉は、私がU2に対して抱いている漠然とした印象を、的確に言い表していた。
U2の初期から中期、特に「WAR」や「Joshua Tree」「魂の叫び」の頃のU2は
まさにそういうバンドだったのだ。
人を評してどこがどうであれば真摯であると言えるのか、論理的には説明できない。
基準は主観的であいまいなものだ。
例えばインタビューに受け答える松井秀喜の態度。
良い時も悪い時も、誠実な態度を崩すことはない。
同じことがロベルト・カルロスにも言える。
練習場や試合後のブラジル代表のインタビュー映像には、必ずロベルト・カルロスが映る。
飛行機での長旅の後や、日韓W杯予選時のどん底の状態であっても、変わることはなかった。
金髪先生に扮していたドリアン助川は現在、TETSUYAと名前を変え、朝日新聞紙上で
「ティーンズメール」という10代を対象にした悩み相談コーナーを担当している。
ここでは一風変わってはいるが、ティーンエイジャーの悩みを解かす真摯な言葉に触れることができる。
真摯な人、言葉に接するとそれだけで嬉しくなる。
私たちは明後日から真摯な彼女たち、日本女子代表に出会って嬉しさを感じることができるが、
24日には彼女たちとともに、喜びを分かち合えたらと思う。
日本女子代表のホームアドバンテージ(協会からのバックアップ) [ 女子サッカー ]
2002world 4/13(火)付の記事 Go for Athens(9)ライバルたちの横顔より。
最も大きなカギは、最終戦のキックオフ時刻だ。グループリーグ同一時刻キックオフという大原則を
破って、北朝鮮(対シンガポール)と中国(対韓国)の他グループ同士が18:30の同時キックオフ。
これはグループ内で力が抜けている北朝鮮、そして中国と韓国の間でワイルドカード狙いの勝ち点調整を
できないようにするためのものである。表向きの理由はそうなっている。
だが、北朝鮮のグループリーグは広島で行なわれるのだ。ゲーム終了予定時刻は20時30分前後。
その日のうちに東京入りするのは不可能だ。準決勝までは中1日の日程で、北朝鮮はゲーム翌日に
東京までの移動を強いられる。決戦を前にしての長距離移動がどれほどの不利になるか。過去2年
の高校サッカー選手権決勝戦を思い出せば、想像に難くないだろう。
日本協会も中東並みにえげつなくなってきたな。。。
純粋な一生懸命さ−日本女子代表 [ 女子サッカー ]
ドーハの悲劇で洗礼を受けてサッカー観戦への扉をくぐった私は、
2003年7月12日、2003FIFA女子ワールドカップ・アメリカ大会プレーオフ第2戦
日本女子代表対メキシコ女子代表戦で、日本女子代表に一目惚れした。
現在も片思い継続中である。
女子代表の魅力は、なんと言ってもその一生懸命さにある。
男子代表ではなかなか見られなくなってしまった、純粋すぎる一生懸命さが。
スポーツは観る者を感動させる。
では人は、スポーツのどこを見て心を揺さぶられるのか。
劇的な勝利。素晴らしいプレー。確かにそうだ。
だが、何にもまして心を動かすのは、
己の全てを出し尽くして必死にプレーする人間の姿そのものである。
女子サッカーは技術的に劣る、スピード感がない、全く正しい。
だが日本女子代表には、それを補って余りある、純粋な一生懸命さがある。